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Pour homme / プールオム


<香 調> シトラスフゼアウッディ
<仕 様> メンズ
<容 量> 75ml
<濃 度> EDT

トップ
ベルガモット、マンダリン、オレンジブロッサム、レモン
ミドル
ラベンダー、セージ、カルダモン、ペッパー、エストラゴン、タラゴン
ラスト
サンダルウッド、シダーウッド、タバコ、アイリス、ムスク、トンカビーン



1995年発売でFIFI「ベストメンズフレグランス賞」「ベストメンズパッケージ賞」「ベストメンズ広告賞」という3冠を初めて達成した香りでもあります。香り自体は香料の割にはそれほど複雑ではなく、比較的幅広い年代に合う使いやすい香りとなっています。メンズらしいメンズ香ですが特有のクセもなく、ドライすぎず、スパイシーすぎず、硬くもなければ軟派な感じもせず、オールマイティーに使えそうな香りであるところが人気を博した理由でしないでしょうか。ラベンダーが特徴的な優等生的なフゼアフレグランスです。

(05/07/2006)

元日に、調香師の友人から連絡があり、このボトルをeBayで落札したいから、受け取ってミラノの展示会に持ってきて欲しいと頼まれました。しかも、この香りのオリジナルフォーミュラが必要だというのです。彼は顧客が希望している(イメージしている)香りについては知らないと作れないし、有名どころは知っていないと話にならないということもあり、少しずつ集めているのですが、どうしてこの香りが選ばれたのか不思議でした。しかも、新品未開封の初回版は400ドルとかなり高値だったそう。

ということで、俄然気になってしまい今年最初の再レヴューの香りと決めました。この香りは上記のように様々な賞を受賞した著名な香りで、初回のものはタイトルがシールのラベルとなっていますが、後年のものはボトルに印字されています。またキャップのスタイルもマイナーチェンジしたようですね。わざわざ彼がオリジナルを指定したということは、香りも変わっているのかもしれません。

香りは、ラベンダーのみでゼラニウムのないフレッシュシトラスフゼアウッディで、たっぷりのシトラスノートがラベンダーと共に弾け、微かなスパイスとラベンダーのアロマティックノートを少しけん引するアニス調の香りが、フゼアウッディに重なって広がり、強めのフゼアムスクとなって肌に残ります。香り自体はウッディムスクベースで、EdTらしい軽やかさと強めに残るフゼアムスクが好印象だけ残して後を引かない、通りすがりにハッとするだけで思い出せる(記憶に刻まれる)ほど個性的ではないという、とても初心者に優しい香りとなっています。タバコやアイリスは感じられるほど強くはなく、パチョリやモスがない点も比較的若い世代に支持された点だと思います。ファーストフレグランスのテッパンに相応しい香りですが、さぁ、これを作ってみろと言われるとなかなか難解なバランスだったりするのです。

(04/01/2024)

 

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