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Paloma Y Raices / パロマ・イ・ライシス


<香 調> フロリエンタル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 15ml
<濃 度> EDP

トップ
ペパーミント、グリーンアコード、メマイ、グレープフルーツ
ミドル
チュベローズ、ジャスミン、イランイラン、コーヒー、タバコ
ラスト
トルーバルサム、ペルーバルサム、トンカビーン、バニラ



1907年生まれで、1900年代前半に活躍したとても有名なメキシコの画家Frida Kahloの生涯をテーマとした香り。彼女は事故や内戦など紆余曲折を経る度、その感情を自画像に込めて描き、生涯で200枚ほどの作品を残したとされています。力強くつながりそうな眉毛が特徴ですよね。

 

 

彼女は多くの自画像の中で、髪に花を飾っています。そして鮮明な色使いで芸術に革命を起こしました。幼い頃から足が悪く、事故の影響で足先を切除することになりましたが、足がなくたって空は飛べる。イマジネーションにはタブーもモラルもないと、生命と愛を鏡に映る自分に込めて描いたのです。

そんな力強さ、生命力を感じる彼女からイメージされたのは、メキシコという大地、髪に飾られた花々、でも女性らしさよりも男勝りなほどのパワーでした。だから、メキシコ原産のチュベローズ、メキシコの特産であるバニラ、トンカビーン、コーヒー、香料として有名な2つのバルサムを組み込んだのです。マメイとはメキシコのフルーツで柿のような味なのだそう。そしてタイトルの意味は「鳩と根」で、平和の象徴である鳩と、大地の象徴である根を組み合わせたものに。調香はLuca Maffeiの属するAFMのMaurizio Cerizza氏。

 

 

 

ペパーミント、グリーンアコード、マメイ、グレープフルーツ、チュベローズ、イランイラン、コーヒー、タバコ、トンカビーン、トルーバルサム、ペルーバルサム、バニラ

ムエットではバニラとコーヒーが香るオリエンタルでしかなかったのですが、肌に乗せるとそれ以外の香りが微かに存在感を放っていることがわかります。じっくり香るとバニラとコーヒーの隙間から、グリーンの欠片やフルーツ、フローラルが感じられるのです。決して多くはないそれらはトップの一瞬に登場し、すぐにバニラとコーヒーの波にのまれ、姿を消していきます。彼らにとっての彼女の姿は、フェミニンで可愛らしい女性ではなく、やはりオリエンタルでクールな存在なのでしょう。また、微かにタバコが使われているのは、彼女が喫煙者だったからなのでしょう。それにしても、2017年春の展示会で感じた香りの流行はコーヒーとミントだったのですが、こちらもその1つでした。コーヒーがとても印象的に使われていますからね。

(17/04/2017)

 

2017年にHomoelegansから発売されたPaloma Y Raicesが、Gini Parfumとなって再販となりました。オリジナルはメキシコをテーマとしたことでコーヒーが強めなコーヒーバニラのオリエンタルだったのですが、再販に際し、少しチュベローズを強化したそうです。香りも確かに以前よりもチュベローズが感じられるフロリエンタルへと変化したのですが、基本的なコーヒーバニラなトーンは変わっていないため、チュベローズのあの生花の匂いを期待すると、メインはそこにはありませんのでご注意を。以前の上記のレヴューにもあるように、メキシコを感じるトンカビーンやコーヒー、バニラ、チュベローズ、マメイ。そして近隣国が産地のバルサム。クラクラするほど強い陽射しの中でも、決して色褪せない強さを感じるフロリエンタルとなっています。

上記でも触れていますが、メマイというのはメキシコで食されているサマーフルーツで、加工しないと食べにくいほど甘いトロピカルフルーツだそう。

(07/06/2024)

 

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