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Halston / ホルストン


<香 調> フローラルウッディシプレ
<仕 様> レディース
<容 量> 59ml、100ml
<濃 度> P、EdC

トップ
グリーンリーフ、ミント、ピーチ、メロン、ベルガモット
ミドル
マリーゴールド、カーネーション、ローズ、イランイラン、ジャスミン、シダーウッド、アイリス
ラスト
オークモス、ベチバー、アンバー、フランキンセンス、パチョリ、サンダルウッド、ムスク



1975年発売。アーデングループがライセンスを所有する前はマックスファクターが国内のライセンサーで、製造はRevlonでした。このパルファムはその当時の製品で、日本発売されていた当時のボトルです。価格は5万円。アーデングループにライセンスが移った後はコロンが主流になってパルファムそのものがなくなってしまったようですね。この香りは少なくとも30年は経過しているはずなのに、十分今でも使える深みを湛え、モスの効いたウッディフローラルが香ります。シトラスが強くなく、トップからオークモスとパチョリが香るのですが、その後に精油っぽいフローラルが重なります。そうか、アーデングループの製品は安価なものが多くて香料も合成香料がほとんどですが、マックスファクター時代は質の良いものを手がけていたんですね。強いシプレではなくてアンバー調の深みのある香りで、クラシカルな良さを体感出来る香りとなっています。

 

 


というか、典型的なクラシカル香なんです。でも、精油を使ってこういう香りとしてまとめるとどれも似た雰囲気になってしまったのではないでしょうか。今では合成香料で幅も表現が広がりましたけど。これこそ、古き良き香りだと思います。

パルファムですが驚くほどの持続を持った強い香りではなくて、濃厚というよりも深みのある香り方です。特に時間が経過した後のシプレノートはとても上品ですよ。アーデンから発売されたコロンもこの香りを踏襲していたのかなぁ。

(12/09/2008)

 

 

上記の最後にコロンについて言及していますが、コロンも今では考えられないほど高濃度でツリーモスが使用されていました。それは成分ラベルに記載があるためにわかるのですが、オークモスではなくツリーモスになっている辺り、すでに制限の影響があったのかもしれません。もしくはオークモスよりもツリーモスの方が低価格のため、コロンにはそちらが使用されていたのかもしれません。

まるでニョロニョロを思わせるボトルからは、パルファムよりも強くフローラルが香る、フローラルウッディシプレが広がります。濃厚さはパルファムほどなく、軽やかではあるけれどシックで存在感は十二分にあります。この当時はコロンでもEdTのような香り方のものが多くあり、そもそものフォーミュラのバランスが現在の流行のものとは違うのですが、この香りはベースノートが軽めで、フローラルノートの方が強く感じられます。その後はその控えめなラストノートがシックに香り、静かに消えていくのですが、その香りの強さや印象は線香花火のよう。パッと散って、華やかとなり、松葉となって散りゆく。一周回ってこうしたフローラルウッディシプレが新たな形で流行するとカッコいいんだよなぁ。

オフィシャルサイトを見る限り、フレグランスは全て廃番となっているようですが、この香りはディスカウント市場でまだまだ流通していますので、低価格で購入が可能です。

(23/01/2024)

 

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