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Sampleレヴュー

■Rue de la Paix (2024年)

Patrice Revillardによる100周年記念のフレグランス。Isabeyは1924年3月5日にスタートし、5月にパリの20 rue de la Paix(Paix通り20番地)にショップを構えたのです。3月の段階ではSociete Parisienne d’Essences rares et de Parfumsだったそう。

 

 

トップ:ピーチ、ベルガモット
ミドル:ジャスミン、ナルシス、チュベローズ、イランイラン
ベース:ムスク、バニラ、ベンゾイン、サンダルウッド、パピルス、ペルーバルサム

瑞々しいピーチをテーマとした香りは2023年に流行の兆しがありましたが、この香りも通常の少しココナッツ調の甘くトロリとしたタイプではなく、皮を剥いた瞬間のフレッシュなピーチアコードをトップに配した香りでスタートです。とてもジューシーで可愛らしい。香りはそこからスイートフローラルブーケへと引き継がれていくのですが、いつの時代も変わらず愛されているフローラルブーケで、現代に合った瑞々しさとエレガントさを感じる香りとなりました。ピーチはトップで弾けて微かな余韻をチュベローズに引き継ぎ、ココナッツ調の部分をムスクにつなげていきます。だから、ピーチはやがてチュベローズとムスクに溶けていくのです。剥きたてのフレッシュなピーチ系チュベローズのブーケという感じでしょうか。(17/05/2024)


■Tendre Nuit (2018年)

Jean Jacquesによる調香で、テーマは強く求められ、愛された肌の忘れられない香り。

 

 

トップ:アーモンド、ピンクペッパー
ミドル:ローズオットー、ローズアブソリュート、アンブレットシード
ベース:アンブロキサン、カシュメラン、ベンゾイン、バニラ

アーモンドがパウダリーに弾けて幕開けです。これは、イメージ的にブドワール、つまり女性の寝室です。化粧台のパウダリーな香りに、ローズが絡んでいくというもので、少しだけワイルドなローズが顔を出しますが、すぐにパウダリーなオリエンタルベースに包み込まれていきます。Francesca BianchiのAngel's Dustを彷彿とさせるパウダリーオリエンタルで、いつの時代も母親を想像させる香りなのではないでしょうか。EdPですので、力強く肌に残ることもなく、あっさりと薄れていきます。(19/07/2018)


■Gardenia (2006年)


1999年にライセンスを取得して初めて作られた香り。オリジナルそのままなのかどうかはわかりませんが、もともとのボトルはゴールドのドロップ型で、パルファムはとても素敵です。復刻版もパルファムはパールホワイトになっていてブシュロンのInitialを彷彿とさせます。

イタリアンタンジェリン、イランイラン、オレンジブロッサム、ガーデニア、ジャスミン、アイリス、ムスク、アンバーグリス、サンダルウッド

50mlが165ドルという価格に見合う香りなのかどうかがポイントです。香りは確かに今までのパヌージュ関連の製品よりはアブソリュートとか少し良い感じがしますが、トップからココナッツがあふれ出てココナッツ系のフローラルという香りになってしまっています。しかも、結構強めに入っているジャスミンが調合香料っぽいんですよ。そこはけちらずにアブソリュートを使って欲しかったなぁ。オフィシャルサイトのジャスミンの画像がセリンガだったりしたのにもがっかりしましたが・・・。ガーデニアの生花を期待すると全く違うのですが、調香の勉強をしている中でよく出会う香りではあります。組み立て方がクラシカルなのか古い教科書に出てきそうな典型的なガーデニアです。(でも生花っぽくはないのです)もう少しジャスミン調が強かった方が使い安いのかなぁ、と感じてしまいますが、本当にガーデニアは難しいんです。ココナッツ系ガーデニアからラストノートはクリーミーなバニラに変わって消えていきます。165ドルを出して購入するかというと微妙なのですが、ココナッツが強いガーデニアですのでトロピカル系とかハワイアン系がお好きな方には良いのかもしれませんね。(21/01/2010)

 

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