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Sampleレヴュー

 

■Oud & Musk (2020年)

Salt & Cyclamenとの重ね付けが提唱されている香り。

トップ:タジェット、ビターオレンジ
ミドル:ラズベリー、クミン、ブラックペッパー
ベース:ウード、ベチバー、シダーウッド、レザー、アンバー、ムスク

ウードにはアニマリックなものからレザー調のもの、チーズのような臭みのものから軽いものまで様々なバリエーションがありますので、一概には言えないのですが、この香りはウードというよりもアンバーグリスとアンバーウッディなウードです。全体としてウードのアコードを作り出したようなテイストで、全ての香りがウードの香りの肉付けとなり、主張をすることなくウードとしてまとまっているのです。ウードの香りがお好きな方には少し物足りなさを感じる香りかもしれませんが、ウード初心者にとってはとても使いやすい香りなのではないでしょうか。Salt & Cyclamenとの重ね付けもそうした意味合いなのかもしれません。(02/12/2022)


■Vanilla (2020年)

Ylang Ylang & Muskとの重ね付けが提唱されている香り。

トップ:タジェット、ビターオレンジ、サフラン
ミドル:ココナッツ、アンバー、カラメル
ベース:バニラ、ムスク

他にもバニラの香りはあるのにどうして単独で発売したのだろうと思ったら、これはアーモンド調の香りがアクセントとなったあまりおいしくはないバニラでした。少しマリンのニュアンスが感じられ、ココナッツのこってりとした甘さやカラメルアンバーはあまり感じられず、マリンアーモンドバニラというニュアンスで広がり、なんとアンバーグリスが残るのです。マリンのニュアンスがあるので、このラインの中ではYlang Ylang & Muskが一番相性が良いでしょう。(02/12/2022)


■Frangipani (2020年)

Amber & Rosewoodとの重ね付けが提唱されている香り。

トップ:オレンジブロッサム、スズラン
ミドル:プラム、ペア
ベース:ガイヤックウッド、バニラ、ハニー

プルメリアは花色によって香りのバリエーションが様々なのですが、基本的な香りはオレンジブロッサムにバニラやハニーを加え、甘くこってりとした香りにして組み立てていきます。そこにパウダリーさを加えたり、トップを爽やかにしたりして肉付けをしていくのですが、この調香はまさに教科書のようなプルメリアアコードで、生花から感じられる甘く濃厚なフローラルが広がります。プラムやペアはトロピカル調なアクセントであり、フローラル感を邪魔するほど強くはありません。プルメリアと言えばこういう香りだよね、という典型だと思います。(02/12/2022)


■Ylang Ylang & Musk (2020年)

Olive Wood & Leatherとの重ね付けが提唱されている香り。

トップ:レモン、ベルガモット、ジャスミン
ミドル:イランイラン、マグノリア、ジンジャー
ベース:ムスク、バニラ

あれ? それほどイランイランではないのかな? と思っていたら、じわりじわりとイランイランに切り替わりました。トップのシトラスが弾けるほど明るくはなく、どちらかというとロースタートに感じられたのです。ものの数分でイランイランの精油感がたっぷりと感じられる香りへと変化するのですが、ジャスミンはイランイランをより華やかに、バニラとムスクは南国調の部分を支えて広がります。GuerlainのYlang & Vanilleよりイランイランの精油感が強く、でも合成香料が精油のワイルドさを軽減させ美しく香ります。これは重ね付けをせずに単独でも十分楽しめる香りです。(01/12/2022)


■Lily & Tangerine (2020年)

Ylang Ylang & Muskとの重ね付けが提唱された香り。

トップ:タンジェリン、レモン、リリー、ジャスミン
ミドル:マグノリア、ローズ、ヴァイオレット
ベース:ムスク、アンバー、サンダルウッド

リリーはどこへ? リリーのクローヴ調のフロリエンタルを想像していると全く違うシトラスノート一色で始まります。昔懐かしい果汁5%未満のオレンジジュースを思い起こさせるスイートオレンジが弾けて始まるのですが、そこからつながっていくヴァイオレット調のフローラルノートがどこか懐かしいレモン石鹸に感じられるのです。シトラスフローラルだけどどこか懐かしい、黄色のあの石鹸を思い出させた香りでした。Ylang Ylang & Muskでも良いと思いますが、Juniper Woodとの相性も良さそうです。(01/12/2022)


■Amber & Fig (2020年)

Salt & Cyclamenとの重ね付けが提唱された香り。

トップ:フィグリーフ、レモン、グレープフルーツ
ミドル:ジャスミン、アーモンドミルク、ピンクペッパー
ベース:アンバー、サンダルウッド、ベンゾイン

アンバーフィグというタイトルだとオリエンタルなフィグを想像しますが、香りはとてもジューシーなフィグで始まります。フィグの中に少しマスカットのような爽やかなテイストが感じられるのですが、そこを過ぎると果肉過ぎないグリーンの効いたフィグとなって落ち着きます。これはSalt & CyclamenではなくてOlive Wood & Leatherの方がずっと相性が良いと思います。(30/11/2022)


■Salt & Cyclamen (2020年)

Juniper Woodとの重ね付けが提唱された香り。

トップ:マリンノート
ミドル:イランイラン、ハニー、シクラメン
ベース:ムスク、パチョリ、バニラ

ソルトというよりも昔懐かしいマリンノートらしいマリンノートがスパークして始まります。その時点で苦手な方は苦手だと思うのですが、そのマリンノートの奥にあるバニラが時間と共に前に出てきてマリンというよりもトロピカルに感じられるようになるのです。Juniper Woodでも良いのですが、FrangipaniやYlang Ylang & Muskの方がよりトロピカルに感じられて良いかもしれません。単独では少し使い勝手が悪そうな主張の強いマリンです。(30/11/2022)

 

 


■Juniper Wood (2020年)

Salt & Cyclamenとの重ね付けが提唱された香り。

トップ:カルダモン、ブラックペッパー、ラベンダー
ミドル:ジュニパーベリー、コリアンダー
ベース:ムスク、アンバー

安心して香れる、ジュニパーベリーとペッパー、カルダモンを中心とした精油感の強い香りです。ピネン類やリナロールを中心に、ラベンダーは強くはなく、全てをフレッシュノートでまとめたような水彩画のような透明感を持ったアロマティックムスクが広がります。これならば単体でも十分楽しめるし、サマーフレグランスとして活躍しそうです。(29/11/2022)


■Maltol & Cinnamon (2020年)

Amber & Figとの重ね付けが提唱された香り。マルトールとは桂の落ち葉から香るカラメルの香りです。

トップ:カラメル、マルトール、ウォルナッツ
ミドル:シナモン、レッドカラント、ブラックベリー
ベース:バニラ、ムスク、ベンゾイン、サンダルウッド

マルトールはバニラを甘くするのに欠かせないエッセンスだし、ベリー系にも欠かせないエッセンスのためその2つがしっかり調香の中にあるのは納得できるのですが、ベリー系は強くはなく、トップから強く香るのはシナモンです。シナモンにはアレルゲン性の成分が多く含まれているため、精油は使用制限があり、なかなか強く使えないのですが、バニラとの相性は抜群です。ありそうであまり多くはない、バニラシナモンを楽しめる香り。(29/11/2022)


■Amber & Rosewood (2020年)

Frangipaniとの重ね付けが提唱されている香り。

トップ:レモン、ベルガモット、ナツメグ
ミドル:シダーウッド、ローズウッド、ウード
ベース:バニラ、ベンゾイン、アンバー、サンダルウッド

Olive Wood & Leatherよりダイレクトにバニラの効いたバニラオリエンタル。ベルガモットなどのシトラスはトップで弾けて消え、そのからはウードの中なのかチーズに似た酸味のアクセントがグルマン調のバニラの中に感じられるようになるのです。でもそれ部分の違和感は長続きをせず、アンバーというよりバニラグルマンとなって終わります。(28/11/2022)


■Olive Wood & Leather (2020年)

Ylang Ylang & Muskとのレイヤリングが提唱されている香り。

トップ:レモン、サフラン、カラメル
ミドル:シダーウッド、サンダルウッド、ガジュンバルサム
ベース:バニラ、ベチバー、ウード、ラブダナム

レザー調の部分は強くなく、シトラスノートもカラメルも強くはなく、バニラの効いたスイートウッディノートが軸となった香りです。サフランはかろうじて感じられるので、スエード調と言えなくないのですが、レザーを期待していると印象と違うかもしれません。全体のトーンは少しオイリーなスイートウッディで、ベースノートには微かな微かなツリーモスが隠れているようです。(28/11/2022)

 

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