*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Violette Kew / ヴァイオレット・キュー


<香 調> スパイシーフローラル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 15ml
<濃 度> EDP

トップ
ヴァイオレット、カルダモン
ミドル
ヴァイオレット、ヴァイオレットリーフ
ラスト
クミン、サンダルウッド



2024年6月末発売。当初は5/28予定だったため、前日のレヴューを予定したのですが、発売が一か月遅れることがアナウンスされました。

Kewとは何かというと、イギリスにあるKew Garden (王立植物園)のこと。 1759年に宮殿併設の庭園として作られた植物園で、植民地時代に世界中の植物を持ちかえり、種子植物の標本700万点、菌類、地衣類の標本125万点を所蔵する研究所としての価値もある植物園で、2003年にユネスコ世界遺産に登録されました。その植物園の名前を冠したヴァイオレットということになります。

 

 

Le Jardin Retrouveとしては、思い出の庭を香りにするという目的があるわけで、父の残した思い出の庭を香りで再現していくという中で選ばれたのが今回ヴァイオレットだったのでした。ヴァイオレットは早くから合成香料が開発されたおかげで、1900年代から合成香料が使われてきました。その中でもアコードを取るのは比較的容易で、Methyl iononoeとAlpha ionone、キュウリ調のグリーンなNonadienalやNonadienolなどを軸に、アイリスやフローラルノートで肉付けしていきます。Violette Kewはヴァイオレットのシングルノートにとても近く、シングルノートを発売することが以前のLe Jardin Retrouveらしいなと感じました。

 

 

この香りがユニークなポイントは、クミンが香る点にあります。クミンをアクセントとしたヴァイオレットなんて他にありませんよ。パッとクミンが弾けてヴァイオレットにつながっていくのですが、そこを補佐するにはカルダモンで、トップは甘さがあるももののスパイシーです。カルダモンが抜けたところからクミンの残り香に甘さが重なり、どんどんヴァイオレットの香りの中に引き込まれていきます。クミンがとても清々しく透明感を感じるあたり、精油ではなく主成分だけを使用したのかもしれません。ヴァイオレット自体がくすんでしまわないよう、出来る限り繊細になとめた印象を受けます。ただ、やはりクミンは強い。とても個性的でクールなヴァイオレットとなりました。

(27/05/2024)

 

<Le Jardin Retrouve Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜