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Sampleレヴュー

■Pompeia (1907/2025年)

言わずと知れたナポリ近郊の遺跡、ポンペイをテーマとした香りで、おそらくはこのブランドの中で最もヒットした香りなのではないでしょうか。調香師は当時のポンペイの人々の暮らし、生活から香りをイメージしたようです。

 

 

トップ:オレンジ、ピンクペッパー、ピーチ
ミドル:ジャスミン、イランイラン、アイリス、サフラン
ベース:スエード、パチョリ、オークモス

とても鮮やかなシトラスで始まるイタリアらしいトップを過ぎると、少し渋めなサフラン調のウッディベースに切り替わっていきます。女性らしいフルーティーフローラルに少し渋めな柔らかいレザーを重ねたニュアンスで、クラシカルなトーンは少し感じられるものの、歴史的な香りの再現ではなくかなり現代風です。でも、おそらく当時よりピーチも輪郭がくっきりとし、セクシーさが増しているのではないでしょうか。最後はピーチの中のココナッツ香が肌に残りますので、フェミニンな終わり方です。当時はジャスミンもアイリスもアブソリュートやコンクリートだったのかと思うと、さぞ贅沢な香りだったことでしょう。


■Reve d’Or (1889/2025年)

1889年はエッフェル塔が建設された年だそう。No.5より早くアルデヒドを使用していたという香りは、カナダのワルツ曲よりタイトルを用いた当時流行していたオリエンタリズムを表現した香り。

 

 

トップ:ピンクペッパー、レモン、ベルガモット
ミドル:ラズベリー、カシス、サフラン
ベース:ムスク、シダーウッド

ベリー系のフルーツを使用すると一気にモダンになりますね。ただ、ベリー系の香りを作るためのヴァイオレット調の合成香料はとても早くから合成されていましたから、それは使用されていたのではないかと思います。アルデヒドというより少し金属的なニュアンスがフルーツの欠片に混じって香るのですが、可愛らしいフルーティーフローラルではなくウッディベースにサフランがある香りですので、少しユニセックスに感じられる方もいるかと思いますが、ベリー系の香りは持続しますので、基本的にフェミニンです。この最初の7種の中では一番現代風な香りと言えるでしょう。(08/10/2025)


■Eau des Princes (1850/2025年)

Princessではなく、Princes。そうナポレオンが愛したというオーデコロンで、彼はハンカチに香りづけしていたとの逸話もあるそう。歴史あるオーデコロンを現代風のEdPにするため、カシュメランやアンブロックスでアンバーウッディムスクのベースを追加したようです。

 

 

トップ:ペパーミント、スペアミント、カーリーミント
ミドル:ラベンダー、ナツメグ
ベース:カシュメラン、アンブロックス、ムスク

肌が冷たくなるほどのヒンヤリミントのアロマティックウッディムスク。真夏にぴったりな爽快感のある高濃度コロンで、トップのトリプルミントが駆け足で通り過ぎた後、アロマティックウッディへと切り替わっていきます。この香りのラストノートと比較するとA la Reine des Fleursがとてもモダンに感じられるのですが、それだけこちらの方がクラシカルなトーンを保持しているということでもあり、往年のオーデコロンをミントたっぷりで再解釈した香りと言えそうです。トップからミドルはユニセックスなまとまりですが、ラストノートはメンズらしさが残りますので、やはりReineとPrincesで、特にこちらはアンブロックス(アンバーグリス)が強めに残りますので、苦手な方は要注意。(07/10/2025)


■A la Reine des Fleurs (1774/2025年)

ブランドにとって最初の香り。1774年ヴェルサイユ出身の皮手袋の香りづけ職人Michel Adamがバリにオープンさせたブティックの名前。その同名のオーデコロンはルイ16世の宮廷内で話題となり、マリーアントワネットに愛用された香り。1874年にメゾンの100周年を記念してリフォーミュラとなりましたが、もちろん最新版は更にリフォーミュラとなったバージョンです。

 

 

トップ:ペティグレン、ヴァーベナ
ミドル:ローズマリー、ラバンジン、タイム
ベース:ムスク、アンブロックス

香りはリフォーミュラされていてもなくともあまり変わらないのではないかと思うほど、典型的なシトラスアロマティックフローラルです。オリジナルがレモンやヴァーベナの効いたシトラスアロマティックであっただろうというのは想像できるのですが、現行品はそのアロマティックなトーンを穏やかにし、オーデコロン特有のハーブのニュアンスをフレッシュなフローラルノートで拡散させて落ち着かせ、ヴァーベナの化粧水のような目の覚めるシトラスアロマティックフローラルへと昇華させました。ヴァーベナのエッセンスはIFRAで制限されているアレルゲン成分ですので、Citral系の成分を重ねて再現しているのでしょう。とても清々しく、いつの時代も愛される普遍的な香りです。(06/10/2025)


■Cuir de Russie (1939/2025年)

19世紀の終わりごろに作られた香りですが、今の時代にとてもあっているということで再販となったようです。コサックの皮の香りと白樺のタールで湿気から守られた乗馬靴にインスパイアされて作り出された香り。

トップ:レザー、マンダリン、ペッパー、カルダモン
ミドル:ネロリ、パチョリ、サンダルウッド、シダーウッド、シナモン、ベイリーフ、レザー
ベース:モス、サンダルウッド、レザー、インセンス、ラブダナム、アンバー、ムスク

フルボトルで購入しようかパリのボンマルシェで悩んだ香りです。結果としてレザー以外の香りも強く出ているために購入を見送ったのですが、レザーの前に鎮座しているのはカルダモンとシトラスなんです。トップというか付けた瞬間の印象は下のレビューのUn Parfum d’Aventureと似ていて少しアラビア糊っぽい要素を感じます。時間と共にレザーが出てくるのですが、本音を言えばもっともっとレザーがどっしりと香っていて欲しかったという所です。典型的なメンズのレザー香ではあるのですが、香りのまとまりとしてはとても優等生的だと思います。(21/04/2008)

 

以下は2025年のバージョンとなります。

1786年12月10日、デンマークの帆船メッタカタリーナ号がイングランドのプリマス沖で遭難、沈没。発見されたのは200年後のことでした。船内から見つかったのは大量のロシアンカーフ(レザー)だったのですが、200年を経ても無事だったというその防腐性の高さから、一躍人気となったロシアのレザー。それをテーマとした香り。当時はレザーにバーチタールを使用して防水効果を高めていたことから、レザーはスモーキーな匂いがしていたのです。

 

 

トップ:ベルガモット、マンダリン、カルダモン
ミドル:コリアンダー、ラベンダー、クローヴ、ナツメグ、クミン、タイム
ベース:レザー、パチョリ、シダーウッド

笑みがこぼれるほど、何ともあの頃感を感じるクラシカルさ。それを陽気な音楽でまとめたような明るくモダンなレザーとなって生まれ変わりました。あの頃感はあるけれど、全然古くはなく、微かにシベットやカストリウムのアニマリックなトーンが感じられるものの、タールのスモーキーさはなくワイルドというよりエレガント。更には近年のスエード調のレザーではなく、サフラン調のものでもなく、あまり現代風にならないよう配慮して必要最低限の補正をしたというニュアンスで、以前のバージョンのように優等生的な印象は変わらずにありますが、よりエレガントになって生まれ変わりました。アップグレードです。(09/10/2025)


■Un Parfum d’Aventure (1931/2025年)

1931年、植民地展示会に向けて作られた香りで、現在発売されるいるのはその復刻品。植民地ということで未知の国へのアドヴェンチャーなわけです。世界中を探検するに相応しく、南米からカリブ海、インドにモロッコと世界中の香料が産地別に使われています。

トップ:イタリアンベルガモット、カリフォルニアレモン、ルシアンラベンダー、グアテマラカルダモン、ブラジリアンピンクペッパー
ミドル:アフリカンゼラニウム、ジャマイカンオールスパイス、セイロンシナモン、セントトーマスピンクペッパー、クローヴ
ベース:ハイチベチバー、モロッコシダーウッド、サンダルウッド、ラブダナム、ホワイトムスク、アンバー

トップから勢い良く広がるのはスパイスとシトラス。スパイスはカルダモンとペッパーにシナモンを加えた感じです。でも、調香に記載のあるものは基本的に香りが「あぁ、あるなぁ」と感じるのでわりと平均的な量で入っているのかもしれません。全体的にスパイシーシトラスでスタートするのですが、時間と共にシトラスの甘み(バニラではなくて)が出てきて、カルダモンにオレンジを混ぜてふんわりとウッディでまとめた感じの香りになって落ち着きます。ベースがどっしりとしていますが、主張は強くはないのでオリエンタルには感じません。でも、ドライになっていないのはラブダナムとアンバーがあるからなんでしょうね。上のCuir de Russieとシトラスとカルダモンという組み合わせが似ていますが、ラストノートの香りは別物です。(21/04/2008)

 

以下は2025年のバージョンとなります。

1863年に開催された国際博覧会のために作られた香りで、800万人が来場されたそう。オリエントとアメリカを結ぶスパイスルートを旅したフランス人探検家を称えた香り。

 

 

トップ:ピンクペッパー、ブラックペッパー
ミドル:ラベンダー、ナツメグ
ベース:クローヴ、シナモン、ベイリーフ

こちらは、以前のバージョンよりずっと大人しいスパイシーアロマティックな香りとなりました。フレッシュノートが多用されているようで、精油感は強くはなく、全体的にとても明るく仄かなテイストとなりました。それでも現代風にIso E SuperやGalaxolideで濃度を上げながら軽くする調香ではなく、逆に微かにオークモスを使用しているほどクラシカルなトーンを重要視して再構成されたことがわかります。フレッシュフノートを用いてEdCのままの軽やかさでEdPにしました、という香り。(09/10/2025)


■Floramye (1905年/1995年)

調香はPierre Armigeantで化学者であったGeorge Darzensとのコラボレートです。古いボトルはBaccarat製だったりしてとてもキレイなものが残ってたりするのですが、この香りは1995年に復刻されたEDTです。オフィシャルには記載がないのですでに廃番なんでしょうけど。

トップ:ガルバナム、アイリス、ベチバー
ミドル:ローズ、ジャスミン
ベース:オークモス、パチョリ、トンカビーン

さっと香った印象ではグリーンのアイリスです。ボトルに描かれているのもアイリスなので、きっとアイリスがメインに作られたんだろうなぁ。トップにツンとガルバナムが香るものの、すーっと引いてうっすらとフローラルが香ります。バニラの甘さではなくてトンカビーンの柔らかな甘さで、オークモスと共に少しクラシカルなシプレ香を出しています。ミドル以降の雰囲気はなんとなくミラーハリスにあってもおかしくないような雰囲気だなぁ。(21/04/2008)


■Esperys (1903年/1911年/2007年)

どうやらもともとはLT Piverの製品だったようですが、同じEric Amouyal社の傘下企業であるE.Coudrayの商品として2007年に発売されたのがこの製品です。E.Coudray社のこの製品は多分LT Piverの製品の復刻なのだろうという論争が世界中にあったり。系列会社なのだからあってもおかしくないです。

トップ:カラブリアンベルガモット、グリーンリーブス、ピンクペッパー
ミドル:ダマスクローズ、フリージア、ホワイトキャラメル、インドネシアンパチョリ
ベース:ホワイトムスク、プレシャスウッド、トンカビーン、ブルボンバニラ

あれれ?付けてみたらとてもE.Coudrayとは思えないクラシカルな香りが漂ってびっくりです。パチョリの効いたクラシカルなシプレから少しグリーン香が出たかと思うと、ミドルではフリージアっぽいものやピーチのかけらのような香りが出ています。そこから今度はパウダリーになっていくのですが、Floramyeよりもクラシカルです。Floramyeの方がグリーンがある分すっきりとしていて、こちらの方が深みのあるパウダリー感。EDTの1mlサンプルなのですが、ひょっとして昔のものなのかなぁ・・・。Piverでも復刻されているのかなぁ。(21/04/2008)

 

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