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Un Air d'Apogee / アン・エール・ド・アポジー


<香 調> アロマティックパウダリーウッディ
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 75ml
<濃 度> EDP

トップ
アニス、セージ、ヘイ
ミドル
ハニー、ミモザ、シダーウッド、アイリス
ラスト
バルカンタバコ、スエード、カシュメラン、、ラブダナム、アンブロックス




1932年に発売された香りの2017年復刻版。遠く離れた地の風という意味で、何かが変わると、それに起因して少しずつ全てが変化していく。それがUn Air d'Apogeeという名前になるというもの。少しわかりづらい文章ですが、最終地点(ラストノート)へと香りが導かれた先がApogeeということなんですね。

 

 

1930年代になると様々な合成香料が使われるようになり、ミモザや干し草の軸となる成分も使われるようになります。そこで、こちらはそのアニス調の部分を活かしてつくられた干し草系アロマティックグリーンで且つパウダリーウッディな香り。スタートは干し草が賑やかに香るのですが、静かな場所で手を叩いた時のように一瞬で静寂に包まれるようにスイートウッディムスクへと変化し、ハニーなウッディムスクが肌に残ります。Pourpre d'Automneと同じくハニームスクがベースにあり、時代を感じさせてくれますよ。とてもユニセックスなテイストです。

(04/12/2018)

フルボトルを何か買おうとした際、復刻された香りの中で購入するならば・・・と選んだ香りがこれでした。初期の香りはどれもハニームスクが強めで、似たようなラストに落ち着くのですが、それはその時代にそうした香りが好まれたこと、合成香料が作られて頻繁に使われていたことも要因です。それを復刻するとなると、どうしてもその当時の流行が反映されるわけです。そうしたハニームスクが流行し、且つ石鹸にもムスクが大量に使用されていた時代のトーンです。

香りの軸は、ハニータバコにヘイ。そしてそれらを取り巻くアイリスとスエード。どれもがその当時のスタイルを感じさせるアイテムでつながり、タバコを吸うことがクールであった時代、それもシャネルのように女性でも愛煙家が多かったわけですから、そうした人々の毛皮のコートの残り香のような香り。刈り取った干し草は、微かなハニートーンとクマリンにベチバーの香ばしさとアニスの香りで再現をしていくのですが、この香りはヘイにタバコが重なったスタイルが中心にあります。透明感はないけれど、重厚感はなく、オリエンタルというほどラブダナムも強くはなく、近年強めに使われることの多いアンバーグリスの香料もとても控えめです。

レザーのコートを着る機会が増える冬こそ、まさに出番です。ので、お手元にサンプルやボトルがある方は、是非今一度お試しを。

(05/12/2023)

 

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