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Smoly Soul / スモーキー・ソウル


<香 調> スモーキーフローラルウッディ
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 100ml
<濃 度> Extrait de Parfum

トップ
オスマンサス、ブラックペッパー
ミドル
ラプサンスーチョンティー、トルコローズ、ジャスミン
ラスト
ベチバー、パチョリ、シーウィードアブソリュート



2023年11月発売。Parfum d'EmpireのMarc-Antoine Corticchiatoが手がけた最初の香りで、3つのお茶コレクションがSepia collectionに加わります。その最初の1つは中国のラプサンスーチョンティーが選ばれました。ラプサンスーチョンティーは中国紅茶を松葉で燻製することでスモーキーな匂いを付けたもの。

ご存じのように、緑茶、紅茶、ウーロン茶などは全て同じお茶の木から生まれます。産地の違いで香りも変わりますが、未発酵、半発酵、発酵による違いで、今回の茶畑はTuul and Bruno Morandiという夫婦のフォトグラファーによるもの。モンゴルの草原で生まれ、遊牧民であるTuulと、建築家であるイタリア人のBrunoはお茶のルーツを辿り旅をし、Les routes du theを出版。

 


(c) Tuul and Bruno Morandi

 

2023年、3月のミラノで初公開された際、スモーキーな紅茶にオスマンサスが重なる様子がとてもクールで、秋だという発売を心待ちにしていました。予定より遅れたものの、感謝祭には間に合う日程でのリリースとなりました。

 

 

香りは、スモーキーなオスマンサスで始まり、とても個性的でクールです。オスマンサスはアブソリュートのようではあるもの、アブソリュート特有のクセは強くはなく、バランスとしてもこの香りのメインではなくトップのアクセントに過ぎません。そう、もちろんメインとなっているのはスモーキーなラプサンスーチョンティーなのですから。くすんだスモーキーなトーンにフローラルノートが重なりつつ、全体としてラプサンスーチョンティーになる。それはラプサンスーチョンティーに少しだけローズやオスマンサスのドライペタルを浮かべたような形。ベースにあるのはベチバーとパチョリにオークモスの代わりに添えられた海藻のアブソリュート。紅茶の天然香料はここ10年ほどで使用量が増えてきたのですが、紅茶を淹れた時の香りではなく、茶筒を開けた時の渋い香りそのものになります。だから、スモーキーなトーンやウッディノート、特にパチョリとの相性はピッタリ。そして紅茶にはローズの芳香成分も含まれているため、その渋さを軽減させるのにローズを加えたのは理にかなっているのです。肌に残るラストノートはシプレというほどシプレではないけれど、オリエンタルでもウッディでもムスクでもシプレでもない、新たなカテゴリになりそうなほど渋めなタンニン強めのティーノートで、ラストノートになってオスマンサスアブソリュートが感じられるようになります。仄かに続くラストノート、実にリッチです。

(30/11/2023)

 

 

 

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