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Sampleレヴュー (Exclusive Collection)

 

■O (2025年)

Rはラファエロ、Mはマルゲリータと言いつつ、Aを発売した後にOが登場してROMAとなりました。そこを狙っていたのか。今回初めて調香がArturetto LandiからChris Carbonnelにバトンタッチ。Oに込めたのは円。円形には角がなく、始まりと終わりがないこてから、パンテオンの天蓋は無限を象徴していると言われ、調和と支配をも意味しています。また、光と空気を取り込むパンテオンの天蓋がOとして作られたわけです。

 

 

トップ:ピンクペッパー、ロゼシャンパン
ミドル:ジャスミン、ローズ、ブラックチェリー、テキーラ
ベース:アンバー、サンダルウッド、バニラ

流行のチェリーをシャンパンと合わせ、トップでは少しアルデヒドが炭酸のように弾けてスタートするフルーティーフローラル。Arturetto LandiからChrisに調香は変わっても、二人ともアンバーグリスが大好き。でもChrisはアンバーアコードの中に隠し、今までよりも少し弱めなトーンとしたのも近年の流れです。ベースノートはフルーティーな流れを邪魔することのないスイートウッディで、フローラルノートよりもベースノートの方が強く香るため、フルーティーフローラルというよりもフルーティーウッディの方が合う調香で、その分可愛らしいトーンではなく、大人っぽい社交界のカクテルのようなシックな香りとなっています。トップこそ可愛らしいけれど、トップは一瞬で消えますので、その後に広がる香りこそ本質です。(21/03/2025)


■A (2023年)

フランカーという言葉ではなく、Another Annoneという意味でホワイトボトルで発売となりました。タイトルにはAlbinoの象という意味も込められています。

 

 

トップ:ピンクペッパー、ココナッツ、マンゴー
ミドル:アイリス、オーキッド、サンバックジャスミン
ベース:バニラ、トンカビーン、パチョリ、アンバー、ムスク

フルーティーなトップと、ココナッツを微かに感じる柔らかなホワイトフローラルは、オリジナルのAnnoneより穏やかで、とても優しい肌触りの香りとなりました。オリジナルよりフローラル感は強いものの、主張するようなホワイトフローラルブーケではなく、スイートムスクに包まれた全体としてホワイトをイメージしたようなヴェールのような香りとなりました。トップのフルーティーなアクセントはすぐに消え、アンバーウッディ色が強かったオリジナルのラストノートとは違い、スイートムスクに包まれたアンバーウッディとなって落ち着きます。よりホワイト感は増していますが、少しザラついた手触りに感じられる部分が象の肌を思わせます。オフィシャルでは深く考えずに楽しんで下さいとあるのですが、とても静かに漂うアンバームスクで、アイリスはそれほど強くはありません。おそらくヴァイオレットに近い香料が使用されているのでしょう。オリジナルはインドからローマに連れてこられたばかりのAnnoneの香りだとしたら、こちらはラファエロが描いた絵画の中に残るAnnoneの姿のよう。(14/06/2023)

 

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