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Cockatiel / コッカティエル


<香 調> ハニーグリーンウッディムスク
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 60ml
<濃 度> EdP (12%)

トップ
シャンパン、ラズベリー、ルバーブ
ミドル
アカシア、パウダリーノート、カシュメラン
ラスト
ガイヤックウッド、パチョリ、バニラ、ムスク



2018年にSven PritzkoleitによるPowder and Dustとしてリリースされ、2019年のArts and Olfaction AwardsのWinnerとなった香りを、SP Parfumsの廃業に伴いフォーミュラを買い取り、2022年夏、名前を変えてのリリースとなりました。もともとこの香りを香った際の印象がふわふわとした黄色のオカメインコだったからなのだそう。


 

インコにはもともと匂いがあるのが有名で、愛好家の間ではアロマテラピーになるなどと言われ、様々な商品が発売されてきました。その匂いのもととなっているのは餌となっているヒエや粟、雑穀系なのですが、そこに干し草調の甘さが加わった、つまりは香ばしい系のスイートノートなのです。それを意識しての香りではないことは確かですが、Powder and Dustとしてまとめられた香りは、ハニー調のミモザを軸として組み立てられました。

 

 

ボトルからはとても甘いハニーノートが少し香ばしく広がり、Zoologistにとって2つ目のハニーフレグランスだと笑みを浮かべたのですが、スプレーすると香りは豹変しました。なんと、強烈な合成香料のグリーンがスパークしたのです。このグリーンノートはStyrallyl acetateという成分がメインで、 効果的に使用すればとてもクールなトップを作るのに役立ちますが、これは過剰投入。しかも、ケミカルな余韻が持続しすぎて、顔をしかめてしまうのです。グリーンフローラルへつながっていくのであればまだしも、そういうわけでもなく1つにはならず分離して広がっていきます。とてもこの香りがアワードで賞を取ったとは思えない香りで、どうなっているのかわけがわからないのですが、そのグリーンノートのケミカルさを我慢するとハニーなスイートウッディムスクへと変化していきます。Powder and Dustだからあったのだとも思えないグリーンノートで、僕ならばミモザと相性の良いキュウリ調の瑞々しいグリーンノートを重ね、ごそっと置き換えることでしょう。イラストがとても可愛らしいので、トップももう少し柔らかく可愛らしい香りにしたら良かったのにな。

もともとがPowder and Dustなのだからインコではないにしても、日向ぼっこしているインコのぬくもりの香り・・・にしてはグリーンがとにかく強く、とても好き嫌いが分かれそうな香りです。このトップノートが好まれるのだとしたら、それは自身の感覚をリセットしなくては・・・と気が引き締まった香りでした。

(27/12/2022)

 

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