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開催予定 ■ 2006年10月14日(土)  -------  OPEN 14時〜20時

開花のタイムラグを調整することと、いろいろな種類の百合を揃えたくて、今回は問屋に注文せずに近くの花屋を3箇所まわりました。問屋は最低ロットが10本だったりするので、多くても2種止まりだから。←画像をクリックすると大きくなります。

カサブランカ、小さなカサブランカ、ピンクのカサブランカ(風)、濃ピンクのオリエンタルリリー、イエローオリエンタルの種類に、小さなピンクのオリエンタルの6種で、中には強香なものがすでに香りを放っています。すごいです。

今咲いている花は、花弁が痛んでいるものもあるので、蕾のものが明後日開花することを期待しています。すごい数が咲くのかも!! (クリックすると大きな画像になります)


結果報告
当日はこれくらい開花してました。すごい量の花で、むわーんと香ります。扉を開けた瞬間から香りに包まれてましたよね。(クリックすると大きな画像になります) アンケートボードで感想をメモ出切るにしていました。皆さん、生花と比較中。 小分けのものは、ボトルのイメージも欲しいぞ、ということで画像を付けたムエットを用意してました。これで1つずつ比較していったのです。(クリックすると大きな画像になります)



当日、14時スタートということで、普段は14時から早々に集まることは少ないのですが、今回は14時からポロポロと集まり、15時過ぎにはすでにわさわさしてました。嬉しいことです。参加者は予定で14名。当日のキャンセル2名で12名でした。テーブルが8名用なので、簡易スツールを用意して、狭い場所でお座り頂いてしまったことで恐縮です。皆さん、立っている時間が長いので、驚くほどの混雑ではなかったのが不幸中の幸いでしょうか。

17時くらいから用意していたケーキを食べて少し休憩。香り続けていると麻痺しますから、鼻を休めて甘いものでリラックス、ということで。

18時くらいから、お帰りの方がいて、少しずついつもの人数になっていきます。最終的に残ったのが6名。いつもの感じで、20時に終了と思ったのですが、なんだかんだとその時間になって発覚することもあったりして、わさわさと片付けたので結構遅めになってしまいましたねw
いつもはタイ料理だったのですが、今回は無国籍料理のお店でワインでスタートして、食事しながらの雑談で終了です。24時前の解散だったので、皆さん無事に帰れたのか心配。

今回ご参加くださいました皆様、お好きな香りは見つかりましたでしょうか?
お好きな百合の香りはありましたでしょうか?
次回は12月、スパイスとフルーツをテーマに開催したいと思います。12月は飲み会シーズンで皆さんお忙しいだろうし、クリスマス周辺は家族や友人と過ごされる方も多いでしょうから、日程の調整が大変だなぁ〜。

ということで、皆様、ご参加ありがとうございました♪



日   時 : 2006年10月14日 14:00〜20:00
場   所 : 東京都杉並区高円寺(JRから徒歩7分)
参 加 費 : 1000円

■百合の香水

1、フレデリックマルの地中海の百合
印象はジンジャーリリーで、ジンジャーリリーの生花と比較してもとても似ているのですが、生花の百合でも香りがわりと近いものがあるのかも。今までジンジャーリリー一辺倒でしたが、百合系なのだと、生花を香って実感です。

2、ラルフローレンのローレン
カサブランカの香りと言われる香りなのですが、一度廃番になり、昨年復活した香りです。これは生花と比較するとカサブランカとは似ていないことがわかります。もっと澄んだ香りと甘さがあり、百合をイメージする香りですが、生花とは違います。

3、デュランスのマドンナリリー
思った以上に生花っぽさが出ていた香りです。生花に感じる雑味とグリーンっぽさ、草の感じが出ていて、生花そっくりではありませんが、「百合系の香り」として分類が出切る香りです。

4、モリナールのリリー
今まで「これは百合系とは言えないかも」と感じていた香りなのですが、百合をいろいろ香ってみると、このような香りの百合の種類があることに驚きました。カサブランカではありませんが、オリエンタル系の百合でこういう系統の香りが存在するのですね。

5、スタックスタイルのエンプレスリリー
リリーと名のつくフルーティーな香りで、生花っぽさはほとんどありません。とても可愛らしい香りです。

6、キャシャレルのアナイスアナイス
もともと百合を目指して丁寧に作られた歴史のある元祖「百合系」香水です。百合系であることは香りからもわかるのですが、生花と比較してみるとやはり生花に近づけてイメージで作られた香りなのだとわかります。生花そのものではなく、百合の香りを軸に「香水として楽しめる百合系の香り」なのですね。生花に感じるグリーンっぽさはありません。少しクラシカルな百合系の香り。

7、アニックグタールのデリス

ムエットではグリーンが、肌では甘さの強くでる百合系なのですが、カサブランカと比較すると全く違う香りであることがわかります。他の百合でもそこまで似ていないんですよね。ただ、生花のイメージには近いと思います。いろいろな百合の香りを花束にして全体として香るとこうなるのかも。単体としては似ていないんですよ。

8、ル・ジャルダン・ホトルヴェのリス
これは化粧品っぽい香り。「あぁ、こういう香りの化粧品がある」という印象で、少しクラシカルな要素とパウダリーさが潜んでいます。生花っぽさはないのですが、「百合の花をイメージしています」と説明されると分かる気がする香り。

9、セルジュルタンスのアンリス
他のものに比べてスズランっぽさが出ている香りで、スズランも百合の仲間ですから、実際に生花と比較すると百合っぽさも感じます。カサブランカやオリエンタル系は甘さがありますが、こういったすっきり系の百合も確かに存在すると納得の出来る香りですね。こういう百合もありです。

→追記
2008年に再販された50mlのものはクローヴが出ていて以前のものよりもカサブランカっぽさを感じるものになっています。

10、コムデギャルソン・シリーズ1のリリー
うーん、こちらは生花とは違うなぁ。でも、ギャルソンっぽさが出ていてステキです。ブランドの中でブランド色を大切にした上で打ち出してきた「百合系の香り」という印象です。生花とは違うのですが、イメージで作ったと言われると雰囲気は出ていると思います。

11、ルルギネスのルルギネス
百合というよりもスズラン系ですね。トワレとパルファムで比較をしたのですが、基本はやはり同じで百合っぽさはそこまで強くはなかったです。生花に感じる雑味がないのも理由でしょうか。香水としては使いやすいとても良い香りだと思います。

12、ウルリック・デ・バレン(UDV)のリリー
スタックスタイル同様に百合っぽさは全くありませんが、とても可愛らしいティーン向けの香りですね。

13、マリナドブルボンのリス
上と同じくティーン向けの可愛らしい香りです。生花っぽさはありません。澄み切ったアクアノートが最後まで香ります。

14、アロマリンのフルール・ブランシェ
予想以上に百合っぽさを感じた香りです。生花と比較すると似てはいないのですが、全体のトーンとしての香りは非常に百合を想像させます。雑貨屋でアロマオイルとして販売されています。トワレもあるのですが、やはり雑貨屋は輸入資格がないので取り扱いが出来ないんだろうなぁ。

15、ジル・ステュアートのナイトブルーミングリリー
バニラやキャラメルが全開で出てくるために、百合っぽさは感じません。生花っぽさも百合のイメージもないのですが、香りとしては僕は好きかもw

16、Ava Luxeのリリー
トワレではなくオイルでの確認なのですが、こちらは比較的百合に近い香りでした。キャシャレルのアナイスアナイスに近い雰囲気で、少しだけパウダリーさとクラシックさがあり、化粧品っぽく感じます。

17、Ava Luxeのマドンナリリー
上のものに比べてこちらは甘さが強く出ています。甘さが強いゆえに生花とは離れてしまうのですが、もともとのマドンナリリーというのは甘さの強い百合であったのかどうか気になってしまいます・・・(^^;

18、ロバート・イザベルのカルラ
百合系というか、ソフトフローラルですね。Callaですから、百合というよりはカラーの花(Calla lily)をイメージしているのかもしれません。少しだけスパイシーさはありますが、比較的シンプルで優しいフローラルです。

19、アンティアンティのカサブランカ
生花と比較すると似ても似つかない香りなのは確かなのですが、グリーン系が強く出ていて精油っぽさは満開です。精油だけで生花を表現するのは難しいのだということがこれを香ると分かるのではないでしょうか。精油っぽさのあるパフュームオイル系が好きな方にはいいかも、です。

20、ペンハリガンのリリー&スパイス
今までで一番生花っぽさを感じました。アニックは青みと甘みがあり、ルタンスはスズランっぽさがありますが、ペンハリガンのこの香りはむせ返るような百合の香りを再現しています。それが好みかどうかは別として、生花っぽさでは満点かも。

21、アンティカ・ファルマシスタのカサブランカ
現在のところ、King of Casablancaです。テッポウ百合でもササユリでも山百合でもなくてカサブランカの決定版。すっきりと瑞々しい百合と言うような美化したイメージのものではなく、生花の妖艶な肉感的な部分をも再現している香り。生花そっくりであるがゆえに好き嫌いが分かれるという香り。



生花っぽいもの
アンティカ・ファルマシスタのカサブランカ
コメント:カサブランカの生花そのもの
ペンハリガンのリリー&スパイス
コメント:もわっとした生花っぽさ
フレデリックマルの地中海の百合
コメント:すっきりとした百合系
セルジュルタンスのアンリス
コメント:すっきりとキレイなカサブランカ風
Ava Luxeのリリー
コメント:ふんわり系
デュランスのマドンナリリー
コメント:雑味のある系

百合系ではないもの
スタックスタイルのエンプレスリリー
コメント:フルーティーフローラル系
ウルリック・デ・バレン(UDV)のリリー
コメント:フルーティーフローラル系
マリナドブルボンのリス
コメント:フルーティーフローラル系

オフ会参加者が好きな香りと挙げた香り
1位、フレデリックマルの地中海の百合
2位、ラルフローレンのローレン
3位、アロマリンのフルール・ブランシェ
4位、セルジュルタンスのアンリス、ジル・ステュアートのナイトブルーミングリリー、Ava Luxeのリリー



総括百合の花そのものの香りでも、種類によって様々で、精油がほとんど作られていない(年間2kg程度)ことから、各社がイメージで百合に近づけている香りがほとんどです。それに、カサブランカをはじめとする生花の香りは、少しだけだととても良い香なのですが、香りに包まれるくらい大量に香ると、少しムワッとした甘さとグリーンさ、パウダリーさがあります。生花の雑味を消し、香水として使いやすくした香りがちょうど良いのかもしれませんね。生花は僕はとても好きなのですが、カサブランカなどは「そのものの香り」を作り出したとしても、人気が出るかどうかはわからないなぁ・・・というのが印象でした。生花を機軸とし、香水として使いやすくまとめる、というのが各ブランドの知恵なのかもしれません。

■追記
結果としてアンティカ・ファルマシスタのカサブランカが1番生花に近いのですが、もわんとしすぎて使いづらいという意見も多いようです。生々しいというかある意味くどいというか。僕の中では結果として1番納得の行くカサブランカの香りとなったのはやはり自分で調合した香り(使用香料24種)でした。カサブランカの生花と香りを比べながら作りましたのでかなり似た香りなのですが、アンティカ・ファルマシスタのカサブランカと比べるとそれでも幾分さっぱりとしていて、香水としてはとても使い安い香りになったのではないかと思います。(ムスクをもう少し足すとそのままで香水として楽しめるくらいの香りになっているのですが、調合香料として調香体験セミナーで使用しております)
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