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■2006年7月21日  -------  イランの生花と精油6社分


えぇ、イランイランの生花と精油の香りの比較実験です。
今回は手持ちの精油含めて6種類で行ってみました。普通1本持ってりゃ充分ですよ。

画像右から、
1、GAIA社のノンオーガニックタイプ/5ml 1000円
2、MEADOWS社のエクストラ/5ml 1500円
3、ヴィーダ・ディ・プロダクツ社/5ml 2000円
4、PREVAIL社/2ml 600円
5、GAIA社のオーガニックタイプ(エクストラ)/5ml 1800円
6、Dioscorides社のコンプリート/5ml 2520円

イランイランは最初に取れたオイルを「エクストラ」、そこから順に1st、2nd、3rdと等級があります。6番のコンプリートというのは等級を関係なく全てを混ぜてしまったもののことです。香水に使用されるのはほとんどエクストラです。花の精油にしては珍しく安価で、逆に安価だから合成香料を使用することが少ないと言われているんです。3rdまで4回も採れるんですから。ちなみに3rdになると香りが優しくなって、石鹸なんかに使われるそうです。濃厚なだけが良いものではないぞ、と。

ということで、全て「精油」です。100パーセントなのかどうかわかりませんが(サンダルウッド等希少な精油は希釈して販売されてるものが多いです)、安いので100パーセントだと思いたい。

まず、そのまま精油をムエットに付けてみたのですが、やはりそのままだと濃厚過ぎて良く比較できないと判明したので、3.5mlの容器に数滴入れて無水エタノールで希釈してみました。各社1滴の量が違うので、小分け容器に入れた量で同量にしてから希釈です。

もう見た目で分かります、色が違うんです。もともとイランイランは水蒸気蒸留がほとんどですから、水蒸気蒸留だと透明〜薄い褐色なんです。その中で1社だけが濃い目の黄色でした。4番です。水蒸気蒸留と書いてありましたが、溶剤抽出をしている可能性があります。逆に一番透明だったのは1番のノンオーガニック。これは納得です。1番と5番はオーガニックで差があるのか確かめたかっただけですから。

まず、基本は全て同じです。ひょっとして元を辿ると同じ製造所から購入しているんじゃないかと思うくらいに似ています・・・。その中で必死に鼻を駆使すると、6番は香りが優しいですね。やはりコンプリートだからエクストラ程濃厚ではないということなのかな。一番樹脂系の独特の香りが強いのが5番。逆にツンとした樹脂系が少なくて落ち着いた香りなのが1番。そして、全体的に香りが薄いのが4番。

・・・4番?

色の違いは香りの違いにも現れていたのか。

でも、全て生花とは違うんです。奇しくも本日花が散りました。散った花弁はすごく香りが強いんですよ。一言で言うと「青いバナナ」。各サイトでジャスミンのような・・・と記載してあるのが未だによく分からないんですけど、やっぱりイランイランにも種類があるのかなぁ。香りに疎い相棒は全てを「臭い」と表現しております。薬局に入った時の香りとか、リポビタンDとか。

今回の結果ですが、生花と精油は「違う」ということ「だけ」がわかりました。精油はやはり精油の香りで、生花にあらず、です。精油はみんな似たり寄ったりですよ。やはり薬草園とか植物園に出かけて別種のイランイランの花を香ってみてから再度チャレンジだなぁ、という反省もあったりして。うーん、奥が深すぎる!!


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