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Lilac Wine / ライラック・ワイン


<香 調> アロマティックシプレムスク
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 50ml
<濃 度> EDP

トップ
ラベンダー、ヴァイオレット、プラム
ミドル
コニャック、クラリセージ、フリージア
ラスト
シダーウッド、ムスク、モス



2017年発売。Frank Voelklの調香で、いろいろな方がカバーした中で、Jeff Buckleyが歌ったバージョンを、心に響くロマンティックな香りにしたのだそう。

 

 

 

とても切ない声で歌われるアコースティックなJeff Buckleyバージョンは、ラベンダーが弾けて始まるヴァイオレットとなりました。ラベンダーとヴァイオレットはライラックカラーのつながりで、ヴァイオレットはフルーツと相性が良いため、プラムがアクセントに。そしてその余韻がアロマティックな、そして微かなシプレトーンを伴って落ち着きます。ラベンダーはメンズ香になりやすいのですが、そこまでメンズの特有香にはなっておらず、アンバーやバニラの効いたベースにもなっていないためオリエンタルなラストではなく、とても品の良いモダンクラシカルで、昔懐かしい石鹸香が肌に残ります。

(09/05/2023)

 

 

Besame Muchoともう1つ・・・と考えた時に選んだのはこの香りでした。トップのラベンダーの香り方はとてもメンズライクですが、ラベンダーはそもそもとても揮発の早いトップノートに近い香料で、微かな余韻を残し、駆け足で消えていきます。ラベンダーの霧がさっと晴れた後、肌にはヴァイオレットムスクがアロマティックな余韻を引きずって香り続けるのです。メンズっぽいトップではあるけれど、とても切り替わりの早い展開で、フゼアというほどのメンズ香ではありません。何よりもそれ以降肌に残るラストノートの穏やかさが心地良く、上記に記載したように、モダンクラシカルな石鹸香となって消えていきます。

近年のフレグランスの中に多いアンバーグリスノートを強くラストに残した香りではなく、ウードを感じさせるアンバーウッディノートもなく、その辺りの香りに少し飽きてきた、疲れを感じるようになった方に、今一度立ち返って古き良き時代を楽しませてくれる香り。何よりもJeff Buckleyの音楽がウイスキーをゆっくりと飲みながらモノクロ映画を見ているような、映画のシーンが浮かぶほど、切なくしっとりと響き香りの印象を押し広げてくれます。

Jeff Buckleyは97年に、若くして(30歳)で亡くなったアメリカのシンガで、唯一のアルバムGraceに収録されています。カバーアルバムですが、彼のハレルヤは誰のカバーよりも切ない。

(26/09/2023)

 

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