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Sampleレヴュー

■Like a Virgin Unplugged (2017年)

Fabrice Pellegrinによる調香で、とてもユニークな試みです。同じ曲を別の調香師が担当したのです。最初からどの曲を選ぶか任せることになっており、バッティングしたのかもしれません。彼はこの曲から、新たな時代へ緩やかに移ろう様子を香りにしたのだそう。発売当初は5,000個の限定品としてリリースされたのですが、リスタートを機に定番化となりました。

 

 

トップ:ベルガモット、フリージア
ミドル:オレンジブロッサム
ベース:ミルク、バニラ

一方の別バージョンはどうかと言うと、こちらはオレンジブロッサムバニラでした。ミルクの部分は控えめで強く感じられるほどではなく、甘さを感じるセクシーな素肌感を出したのではないでしょうか。セクシー香りの核がオレンジブロッサムとバニラムスクだという点が揺るがないため、香りに大きな変化はなく薄れていくのですが、この残り香はハニーノートのSexual Healingに通じていますので、Sexual Healingのラストノートにこの香りを重ねても楽しめそうです。液体がとても濃いオレンジをしていますが、これは着色ではなくオレンジブロッサムの香料の中の成分によるものです。(10/05/2023)


■Like a Virgin (2017年)

Alberto Morillasによる調香で、Madonnaと言えばこの曲でしょう。彼はこの曲の時代のエネルギーとマドンナの本質を香りにしたそう。もともとはFabrice Pellegrinに依頼していたのに、Alberto Morillasが実は彼女の大ファンだったということで、この香りを作ることになったという経緯が。彼の調香がオリジナルとなったのは、彼の方がビッグネームだという裏事情から。

 

 

 

トップ:ムスク
ミドル:フリージア、ピオニー、ローズ
ベース:アンブロックス

大好きなアーティストの香りを作れるなんて、そんな幸せなことないですよね。どれほどの愛が詰まっているのかと思ったら、とてもアメリカンなスタイルでした。トップにムスクがあるあたり、たっぷりのムスクでセクシーな素肌感を出したのだと思いますが、それよりも少しアクアティックなオゾン系がトップで広がったのです。少しスポーティーなフレッシュフローラルムスクはエスティーローダーに通じてアメリカらしい香りです。ベースのアンブロックスが強く出てこないことに安心したのですが、近年多いアンバーグリスが強く残るタイプではありません。(10/05/2023)


■Sexual Healing (2017年)

Christophe Raynaudによる調香で、Marvin Gaye最大のヒットとなった曲です。この曲がヒットした2年後の1984年の4月1日、実の父に銃殺されて亡くなりました。翌日は彼の45歳の誕生日だったそう。

 

 

 

トップ:ハニー、ジンジャー
ミドル:タバコ
ベース:バニラ、アンブロックス

笑ってしまうほどわかりやすくセクシーさを表現した、葉巻のようなハニータバコ。それはもうハニーが美味しく広がっていくのですが、その中に包まれてタバコが光るのです。Marvin Gayeは数々のヒットを飛ばすも、離婚や金銭的な問題などを抱えながらドラッグとアルコールに溺れ、そこからの再起を図った曲になるわけですが、甘く優しいハニーの中に、時折毒にも感じられるタバコがあることが、スイートポイズンにも思えてきます。タバコの香りよりもハニーノートの方が強く、長く肌に残りますので、最後はグルマンとなって終わります。(09/05/2023)

 

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