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Sampleレヴュー

 

 

■Banana Oud (2024年)

「お肌に笑顔を」というファンキーで楽しい80年代のヒット曲に合わせて楽しむ、子ども心を刺激する香り。

トップ:バナナ、コリアンダー、ラム
ミドル:シナモン、ダヴァナ、イランイラン
ベース:バーチ、ウード、サフラン

間違いなく一番の売れ筋はこれだろうという香り。ウードがさらりとしたテイストでダークすぎずに広がるのですが、そのトップにバナナがあるのです。スモーキーでレザー調のウードのアクセントがバナナだなんて、誰もが予想していなかった組み合わせ。それでもこのバナナはエステル系の香料が多いため、トップの賑やかしですから駆け足で消えていくのです。バナナにはラクトニックなベースがあるのですが、その部分はあまり感じられず、ラストノートがクリーミーになるわけではありません。そこからすると、バナナは少し簡単なアコードか、エステル系だけなのかもしれません。全体的にとても軽やかに消えていくウードのため、どっしりとした重量感のあるタイプではありません。さらりと楽しめるウードもなかなか良いよね、と思わせてくれた香り。(16/05/2025)


■Bloody Neroli (2024年)

優しく撫でるしぐさを香りにしたもので、午後の愛撫、夜のめまいと説明されています。つまりはセクシーな香りだということでしょう。

トップ:ベルガモット、バジル、ラム、ペア
ミドル:カンファー、クローヴ、イランイラン
ベース:サフラン、トンカビーン、ホワイトムスク

ベルガモットというかオレンジにペアというとてもジューシーなコンビネーションがサフランムスクに溶けていく、少しセクシーなフルーティーフローラルムスク。可愛らしいフルーティーフローラルではなく、とてもユニセックスなまとまりで、以前であればグリーンアップルあたりが使われていたところにペアを合わせたような、時代を感じるユニセックスです。かなりクマリンも効いており、ラストノートはクマリン一色になるほどですので、トップに騙されずに最後まで確認しないと、少し化ける感じの終わり方です。(16/05/2025)


■Cherry Harley (2024年)

誰もが超えたくなるレッドラインをローズとサフランにチェリーを合わせて表現したもの。真っ赤なハーレーにまたがって、夜に繰り出そう。

トップ:ブラックペッパー、フィンガーライム、アルテミジア、チェリー
ミドル:ブロンドタバコ、ジャスミン、ローズ
ベース:アンバー、レザー、ムスク、サフラン

チェリーにタバコとレザーを合わせたクールなチェリー。トップのチェリーは可愛らしくスタートし、タバコやレザーへはゆっくりと時間をかけて切り替わっていきます。チェリーのバランスがとても良く、少しアロマティックなレザーに重なって薄く広がっていきます。案外あっさりとしたレザームスクで、肌に残るラストノートはLeathery Fleshよりフェミニンです。(15/05/2025)


■Leathery Flesh (2024年)

レザーのような肉と名付けられた香りは、第二の皮膚であり、毒であり、解毒剤だという、自分の中にいる動物的な部分を目覚めさせる香り。

トップ:アンジェリカ、バジル、ペティグレン
ミドル:チュベローズ、サンバックジャスミン、イランイラン
ベース:サフラン、アンブロックス、プレシャスウッド、ホワイトムスク

サフランレザーにアンジェリカのトップがどこか懐かしさを感じさせたと思ったらその奥からラクトニックなフローラルノートが広がり始め、一転フェミニンに転じていく香り。フェミニンなレザーをとてもクールに仕立てたというニュアンスで、時間と共にフェミニン度が増していきますが、最後は渋めなウッディレザームスクとなって終わります。力強いタール系のレザーではないのですが、Cherry Harleyと比べるとメンズっぽいレザーに感じられます。こういう多面的な香りはコロコロと印象が変わるのが楽しくて、つい何度も試してみたくなります。(15/05/2025)


■Wood You (2024年)

樹木に宿る生命への賛歌であり、美容液のような香り。

トップ:カルダモン、ピンクペッパー、ラベンダー
ミドル:ジンジャー、スズラン、ホワイトピーチ
ベース:ケード、マテ、パチョリ、サフラン、ベチバー

ウッディノートをフェミニンにしたのはSerge LutensのFeminite du Boisが有名ですが、あちらはCederwoodとSandalwoodにPlumでした。こちらはベチバーにピーチという意外な組み合わせで、スパイスが滲んだトップを経て、パチョリの効いたラクトニックなウッディムスクとなって落ち着きます。ケードが微かなスモーキーさを与えていて、どちらかというとメンズ寄り。でも、これくらいなら誰もが使えそうです。このラストノートもレザーウッディ調なので、5つの香りのうちレザー調が3つもあるんですね。(14/05/2025)

 

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