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Nissaba / ニサバ




Sampleレヴュー

Firmenichで天然香料の調達に従事していたSebastien Tissotと、L'Orealを経てMemoグループにいたEric Stucky de Quayが、2021年に立ち上げたスイスのパフューマリー。お二人とも長く業界に従事しており、満を持して自分たちでやりたいことを・・・と独立されたのでしょう。商品をリリースしたのは翌年の冬で、発売までに時間を要したのは、天然香料にこだわっていたから。SebastienはFirmenich在籍中は一年の半分をかけて世界中の農家を回り、農家とブランドをつなげる橋渡しをしていたそう。ベストな天然香料を使用するりはもちろんのことですが、彼らの良さは100%天然香料ではない点にあります。

 

 

90%が天然由来。とても正直な話だと思います。こだわりというのは、それだけブランドや商品の足枷となるわけで、縛りをきつくすればするほど、商品のバリエーションは減り、面白味にかけたものになるでしょう。良い香料をたくさん使う。だけど、100%ではない。天然由来の合成香料を天然香料とみなしたり、自然界に存在するから天然香料だと、100%ナチュラルを謳うようなことはしていないのです。好きな香りを楽しみたい人たちにとっては正直、合成だろうと天然だろうと関係はないわけで、どちらも楽しめるものにしつつ、ブランドカラーを出すには良い感覚だと思います。

 

 

ブランド名となったNissabaは古代シュメール神話に登場するアッシリアの農耕と穀物の女神。メソポタミアの歴史の中で登場する女神で、人類最初の楔形文字を生んだシュメールにおいて、それはNissabaからの贈り物だとされる、書記術の守護女神。ブランドを象徴する言葉が農業だと気づいたとき、この女神が全てを意味していると気づいたそう。

 

 

売り上げの5%をマダガスカルにはバニラの育成農家になるための専門学校を、パラグアイにもそうした専門学校に先行投資をしています。5つの香りはそれぞれマダガスカル、インドネシア、プロヴァンス、パラグアイ、エルサルバドルとグアテマラをテーマとした香りで、それぞれの地で収穫、採取された香料をメインに調香されています。ボトルもキャップもリサイクル可能で今の時代にあったスタイルと言えるでしょう。デザインもパッケージもスタイルも、コンセプトも全て魅力的なのに、香りは試していくほどに何だか残念な感じでした。

 

マダガスカルにあるMahaderaというバニラの農業学校が彼らのパートナー(支援先)。

 

お二人とも調香師ではないため、最初の5種は著名な調香師たちを起用してのスタートとなりました。100mlのEdPが160ユーロで発売に。サンプルセットは30ユーロです。(29/05/2023)

 

レヴュー済みのものはタイトルにリンクあり
Provence (2022年)
Chaco (2022年)
Sulawesi (2022年)
Tierra Maya (2022年)
Grande Ile (2022年)
 

 

Special Thanks (Sample提供) ■Nissaba (from Switzerland)
Official >>> 英語、フランス語
Shopping >>> 未定
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