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第13号/2008年11月25日

■Palazzo Vecchioの新作発売♪

皆さま、こんにちは。先日発売させて頂きました新作Dolceamaroがとても好評な滑り出しで嬉しく思います。昨年のMirra発売時も同じように好評であったことを思い出します。少しビターな香りがするラストノートが可愛らしくまとめられた他製品とは違って大人の雰囲気を感じさせてくれます。クリスマスに向けて少し早くお届けした新作を含めまして、心温まる香りに包まれて素敵な12月をお過ごし下さい♪

こちらの製品の発売を持ってMirraとManto di Rugiadaは在庫限りの発売となりましたが、Mirraはめでたく完売となりましたので、日本発売は終了となります。ご愛顧、ありがとうございました♪

■香りのオフ会無事終了

今回は過去最大の3日間、34名というボリュームとなりました。当初は1日だけだったことを考えると3日間も開催できるようになったことを嬉しく思います。ご参加下さいました皆さま、ありがとうございました。参加したかったのにご都合が合わなかった方々、遠方の方々、これから報告ページをまとめさせていただきますので、参加された皆さまがどの香りをお好きだと感じられたのか、アンケート結果をお楽しみに♪

今回のオフ会を持ちまして、「オフ会」という形での開催はひとまず終了させて頂きます。その代わり、年明け来年より約60種の調合香料(コンパウンド)と精油を用いた「調香体験セミナー」を開催していきたいと思います。本格的な香料を用いての手作り香水体験です。精油だけだとどうしてもアロマの域を脱しませんので、香料会社が使用している調合香料を加えて幅広い香りが作れるよう考えております。(詳細は来月のメルマガでお伝えしたいと思いますので乞うご期待♪)

■Thierry Muglerのニセモノ対策

こちらのメルマガでも何度か世界のニセモノ市場についてご説明してきましたが、Thierry Muglerが遂に動き出しました。日本では並行輸入品しか出回っていないからかボトルは知っているけれど香ったことはない、という方も多いのではないかと思います。でもこのブランドの製品はフランスでは圧倒的な人気を誇り、年間を通じてセフォラシャンゼリゼ店でトップセールスを記録しているのです。そんなThierry MuglerもエイリアンのニセモノがeBayで発売されたりしてましたよね。Thierry Mugler が取った対策はパッケージにホログラムをつけるというもの。お札と同じです。透かしではなくてホログラムを取り入れたのだそうです。(左はユーロ紙幣のイメージホログラムですが、 Thierry Muglerはロゴを使用しているとのこと)まずはAngelからスタートするそうですよ。それだけではなく、独自のパッケージも開発したそうです。それはパッケージそのものに小さな覗き穴のようなものがあり、そこにポリマー樹脂が仕込んであるというもの。そう、そのポリマー樹脂に香りがついているのです。だからパッケージを手にすると香りが確認出来るのだそうです。これによりテスターは必要なくなるのではないかと言われているようなのですが、肌に乗せて確認したい日本人にとってはちょっと微妙かも。テスターを手に取る人は減るかもしれませんけどね。(箱から香る香りで苦手と感じた人とか)ルームフレグランスだったらこういう手法でも良いのかもしれません。こちらはAlienとA*Menで今年の夏より開始されるそうです。システムがどうのこうの、というよりも本物かどうかは見分けがつきそうです。(しばらくするとそれでもニセモノが出回りそうですが)


■L’Erbolarioが中国に進出

イタリア発のカジュアルコスメブランドです。もう、本当にあっちこっちの薬局で見かけるイタリアでは定番の品で、価格も安くてイタリア版ロクシタンという感じです。ロクシタンは洗練さを求めた結果、見た目と質にズレが生じてしまいましたがこちらはまだまだ素朴さを持っているのがなんともイタリアらしいと言えます。中国市場の代理店はZephyr Shanghaiで、15ヶ所の百貨店で2009年より展開するとのことなのですが、すでにこのブランドの市場は韓国、香港、シンガポール、台湾と広がっておりアジアが1番の輸出国なのだそうです。Acca Kappaがバスラインというかファブリック製品を洗練された形で発売しているのに対してこちらの製品は薬局のものなのでファブリック系ではなくてスキンケアやバスライン等があるのが特徴です。僕も知らなかったのですが、台湾なんかすでに39の百貨店と2つの独立店展開をしているとのことですから異様な盛り上がりにも見えます。(とは言え、イタリアでは70の独立店と700の薬局に加えて取扱店は5,000ヶ所だそうですが)現在、世界26ヶ国で発売されている自然「派」コスメブランドが日本上陸する日もそう遠くはないのかもしれません。

■2008年 International Cosmetic Valley賞

2000年に調香師のNicolas de BarryがFrancois Coty賞を受賞して創設されたものです。昨年より賞の名前が「Prix International de la Cosmetic Valley」と変更されました。その年に1番香水業界に貢献した調香師に贈られるという名誉ある賞です。調香師のアカデミー賞みたいなものです。歴代の受賞者は、

2001年、Francis Kukdjian
2002年、Maurice Roucel
2003年、Alberto Morillas
2004年、Jacques Cavallier
2005年、 Sophie Labbe
2006年、Lorenzo Villoresi
2007年、Christine Nagel

と名だたる人気調香師が受賞したのですが、今年はIFF社のDominique Ropion氏が受賞となりました。Dominique Ropion氏はFrederic Malleでも有名ですが、資生堂のアンジェリークを手がけた方でもあります。


■Laurent Bruyereよ安らかに

上で紹介したDominique Ropion氏と良くタッグを組んで調香をしていたIFF社のLaurent Bruyere(ローラン・ブリュイエール)氏が17日、43歳という若さでこの世を去りました。とても調香師とは思えないイケメンっぷりですよね。CacharelのAmor Amor、LancomeのTropiques、EscadaのSentiment pour HommeやSexy Graffiti、Thierry MuglerのAlienなんかは全てDominique Ropion氏との共作です。調香師の中ではまだまだ若手ですから指名されての依頼はなかったのかもしれませんが、アパレル系ではFerragamoのIncanto、Incanto Dreamなんかを世に送り出した実績の持ち主です。今後はニッキアフレグランス市場にも出て行く人べき若き個性だったと思うと残念で仕方ありません。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

■天然の代替レザーノート

白樺の樹は国内にもあるので見たことのある方も多いと思いますが、香りはそれほど身近ではないように思います。樹木が柔らかいので、割り箸によく使われているようなのですが、実は葉も樹木も皮も精油が得られます。1番有名なのは樹液ですよね。キシリトールだって白樺なんだし。

白樺と言えばフィンランドです。

フィンランドではサウナに入るときに白樺の枝を集めたもので体を叩くのですが、その際にフレッシュな香りが蒸気と共に広がります。その枝葉から得られるすっきりとした香りはBirch Leaf(バーチリーフ)と呼ばれます。

ところが、です。タール(木タール)となると全く別物に変化してしまう。このタールの香りは物凄く強いレザーノートに焚き火のスモーキーさと苦味を加えた感じのどっしりとした香りなのです。レザーノートの再現に使われたりするのですが、顕著な例だとTauer PerfumeのLonestar Memoriesです。タウアーさんは上質なバーチタールが入手出来たのでこのレザーの香りを作ったと自身のブログでコメントしていました。市販されている白樺の精油は3種くらいあります。

1、バーチリーフ
これは前述のすっきりさっぱり葉の香り

2、ホワイトバーチ
これは葉と茎を蒸留したもののようで、やはりすっきりとしたグリーンウッディ調のもの

3、バーチタール
どす黒いとんでもなく重いスモーキーなレザー調ノート

手元にはバーチリーフとタールがあります。レザー調であることを確認したくてタールを購入したのですが、あまりのインパクトの強さにクラクラしました。オークのタールやバルサムファーに通じる香りです。僕の実家は祖父母宅と敷地が繋がっていること、田舎だということもあって植物が茂る広い庭でした。広い庭を老夫婦が世話するのは大変で、特に樹木なんかは祖父が手入れをしていたのですが芽生えの季節には庭師が庭を管理するという古き慣わしの家でした。庭師は年2回来ていたような記憶があるのですが、強剪定をするためにかなりの樹木ゴミが出ます。それを燃やしていたのです。そう、実家では庭で焚き火をしていたんですよ。小さな頃からしょっちゅう見ている光景でしたけど、都会でこんなことしたら消防が来るか、煙いと言って近所から苦情が来ること間違いないです。くすぶったスモーキーな香りが庭に立ち込めると慌てて洗濯物を取り込むというの懐かしい光景が脳裏をよぎります。布団にふわりと付いたスモーキーな香りも僕にとっては馴染み深い焚き火の香りであって、決して不快なものではなかったのです。

そんな焚き火の懐かしさを強烈に思い起こさせてくれたのがバーチタールでした。こんなに焦げたスモーキーな香りをどのようにして採集するのだろうと疑問に思ったら、このようにして集めるのだそうです。

まずは缶を用意します。 その缶の下には穴を開けておきます。 白樺の木の皮を丸めて・・・
たくさん丸めて紐でくくります。 まるめた樹皮を缶の中に詰めます。 蓋のない缶を穴を掘って埋めます。
その上に先ほどの樹皮入りの缶を置いて その上で2、3時間焚き火をするわけです。 すると缶の中の樹皮は炭化し、
木タールが下の缶に集まるという仕組み。 その缶の水分をゆっくり飛ばすと・・・ 木タールが取れるわけです

この際に使用する樹皮は新鮮なものでなくて倒木の樹皮で構わないということです。もちろん樹木を加工する際の2次使用も可能でしょう。木タールは薬効があるために家の外装や塗料として使われます。虫除け対策です。それにしてもこんな風にして集められるタールだからこそ焚き火のようなスモーキーな香りなわけですよ。精油はこのタールを蒸留して得られるのでしょうけどわずか1パーセントの希釈でも強力なパワーを発揮します。1パーセントの希釈液たった数滴で素晴らしいアクセントとなる精油なのです。

All photos courtesy of the Jon's Bushcraft

■Lorenzo Dante Ferro

1982年、北イタリアはヴェネツィアとトリエステの間にあるVilla Maninの近くのスタジオから発した小さなパフューマリーです。イタリア北東部、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にスタジオはあるのですが、Lorenzo氏はヴェネツィア最後の調香師となってしまったようです。というかもともとそんなにいないのでしょうけど。ヴェネツィアというのは中世、それこそ14世紀からガラス作りが盛んで貿易の拠点であり、スパイスと共に香料もたくさん取り扱われていた港町です。下地があってこそ、の生業だったわけです。Lorenzo氏は数千の香料を丹念に研究し、学び一朝一夕には成しえない調香師となりました。若い頃はアパレル系のファインフレグランスを香料会社にて作っていたそうです。Zurich、Grasse、London、New York、Parisと各地で仕事をした彼は一大決心をして独立したのです。昨年が25周年でしたので今年は26年目ですね。彼が独立をした理由、それは扱う香料にありました。香料会社では当然のように合成香料が主流となります。それを使って香りを生み出すという行為は香水を絵画だとアート作品だと称する彼にとって苦々しい作業だったのです。天然香料を扱うということは、彼にとってその1滴が生み出されるまでにかかった花弁の多さ、それを育てた農家の苦労等全ての責任を負ってこそ、たった1滴を使う資格があるのだと言います。自身に課したわけです。そういう強い思い入れがあるからこそ、彼の作り出す製品は天然香料が溢れており、ほとんど全ての製品にかすかな澱を見つけることが出来るのですが、それは天然香料を使用している証でもあります。彼は今、レオナルドダヴィンチやアーネストヘミングウェイも愛したという自然に囲まれた田舎町で、自然の移ろいを感じることで創作意欲を得ています。なんて贅沢なんだか。

とても小さな家族経営のパフューマリーですが、なんともワールドワイドな家族です。まずマーケティングと戦略はCindy Zach Ferroさんで、この人はアメリカのテキサス生まれだそうです。1975年にアメリカでとても有名な歴史ある精油メーカーに勤めたのだそうです。英語、イタリア語のほかにスペイン語も得意でフランス語とドイツ語も知識があるのだとか。Luciano Ferro氏はきっと息子さんでしょう。彼は新製品と生産を管理していてバーデン(スイス生まれ)です。ロレンツォさんがアメリカとスイスで仕事をしていた際に生まれた娘さんと息子さんということなのでしょうか。ルチアーノ氏はすでに25年以上のキャリアがあるというので、ロレンツォさんが独立する以前から同業を目指していたんでしょうね。調香師って家系だったりしますから。ルチアーノ氏もなんとイタリア語以外にドイツ語、スイス圏のドイツ語、フランス語と英語が話せるそうです。そして最後はチューリッヒ生まれのSilvia Mahler Ferroさん。奥さんだと思います。彼女はプロダクトマネージャーで、ドイツ語、スイス圏のドイツ語、イタリア語を話し英語もわかるのだとか。みんなみんな凄いよ!!

ということで、どの国の言葉でメールをしても誰かが返信してくれるという安心感があるわけです。(残念なことに日本語は無理ですが)
現在取り扱いはメンズが12種、レディースが16種で全てEDTです。メンズは100mlでレディースは50mlのみ。 下記のレヴューは全てムエットでの感想ですので、後日profice内でフルボトルレヴューをする際に肌に乗せて追記修正していきたいと思います。(ムエットでのレヴューはベースノートの甘さがあまり感じられないので印象がブレることがあります)

1、Condor

コンドルというタイトルのメンズの香りです。

ブラックペッパー、コリアンダー、ジンジャー、ベルガモット、ティーローズ
パチョリ、インセンス、アンバー、オポポナックス

トップからコリアンダーが良く香るドライでスパイシーな香りです。基本的な構成はシトラスウッディなのですが、アイリスのようにも感じるオポポナックスの甘くパウダリーな香りがかすかなアクセントとして香ります。ベチバーのようなウッディ香の香り方が典型的なメンズコロンの良さを感じさせてくれます。


2、Homan

「sad al-human」が略された言葉で、英雄、王を守る者という意味のアラビア語です。英語のhumanの基になった言葉だとか。

ファーン、セージ、ラベンダー、クローヴ、ハニー、ミルラ、モス、ラブダナム

トップからがっつりと香るのがセージです。精油のセージそのままの香りがラベンダーと重なってなんともアロマティックです。ラベンダーをお好きな方にも良いでしょうね。ファーンをイメージした香りとラベンダーにモスでフゼアな香りになっているのですが、爽快でフレッシュというよりも、森の中を駆け抜けてきた、少し野生的な草原香に感じます。時間と共にミルラが怪しくか香りだすとセクシーな男性香に変貌しますので、香りの変化を楽しめそうです。


3、Milestone

マイルストーン・・・標石と名づけられた香りですが、歴史的な大事件という意味も併せ持っています。

レザー、ネロリ、オークモス、ブラックペッパー、パイナップル、グレープフルーツ、サンダルウッド、パチョリ、アンバー、シャムベンゾイン

調香にはないのですが、湿布のようなサリチルメチル酸を感じるすっきりとしたシプレウッディで、レザーはそこまで強くは感じないです。ベースのアンバーやベンゾインはトップのムエットでは出てこずに、ブラックペッパーやモスにパチョリの欠片が絡まっています。木屑を燃やしたような燻された香りに湿布香が重なっているとも言えそうです。フルーツは主張が少ないのですが、ベースノートが強くならないようにすっきりと押さえてくれているようです。ともて香ばしいウッディノートの香り。


4、Orient Extreme

とってもとってもオリエンタル♪という香りをクラシカルに表現したもの。

ベチバー、パチョリ、サンダルウッド、センティフォリアローズ、アイリス、イタリアンジャスミン、オークモス

ベチバーとパチョリを核とした直球オリエンタルです。でも、これが何故レディースなのかが不思議。完全にユニセックスです。というかメンズ寄りです。じーっと香っているとローズのアブソリュートがジャスミンと共に香りだすのですが、クラシカルシプレな良さを保持した中世の面持ち。


5、Ma Copine

マ・コピーヌというフランス語で意味は「私の女友達たち」。

オスマンサス、イランイラン、アイリス、アプリコット、ドライフルーツ、インセンス、サンダウルッド、ベチバー、オークモス

一言で言うとクラシカルフルーティーというニュアンスです。シプレだというほどオークモスは主張していないように感じるのですが、全体としてこれだけしっかりとクラシカルにまとまっていると嬉しく感じます。オスマンサスはどこ?と思いましたが、イランイランやアプリコット、ドライフルーツの感じは出ていますね。時間と共にイラセンス風のウッディが強くなってきてレディースとは思えない奥深きオリエンタルに落ち着きます。


6、Ferrose

自身の名前とローズをつなげた造語だと思います。彼の作りたかったバラの香り。

ブルガリアンローズ、アイリス、イタリアンジャスミン、ヒヤシンス、オスマンサス、ヴァイオレットリーブス、スズラン、サンダルウッド、ミルラ、アンバー

ローズにジャスミンとアイリスというこれでもか、という古き良きフランススタイルを守った香りで、ムエットで感じるのはヒヤシンスです。ヒヤシンスにアイリスを混ぜたという不思議な香りでスタートします。


7、Cuir d'Italie

イタリアンレザーというタイトルのとてもレディースとは思えない調香の品。

レザー、シナモン、カスカリラ、インセンス、ネロリ、アイリス、パチョリ、サンダルウッド、オポポナックス、ミルラ

香った瞬間からブワーっと広がるレザーノート。そこにスパイスが重なってこれもとてもクラシカルな響きです。今の時代にこれが作られていること自体、不思議にも思えるのは天然香料のなせる業でしょうか。時間と共に軽い樹脂香とウッディがレザーと重なって香りだします。


8、Chinoise

シヌワーズと発音する中国を意味するフランス語。英語で言うとチャイニーズです。

シナモン、ブラックペッパー、チュベローズ、マンダリン、ジャスミン、センティフォリアローズ、シャムベンゾイン、ミルラ、パチョリ、オークモス、アンバー

中国ということでイメージは中華料理のスパイスのようです。シナモンがペッパーと共に香るのですが、シナモンらしさが随分フローラルで丸められて柔らかくなっています。こちらも流行とはほど遠い香りなのですが、他のニッキアなメーカーでも似た系統があったように感じますので、スパイシーなシプレオリエンタルとしてユニセックスで使える香りです。

全てを簡単にご紹介しましたが、香料を見ても分かるとおりにオークモスを多様した製品が多く、シプレ系のクラシカルな香りが目立ちます。古き良き時代の香りの踏襲というイメージの香りたち。このブランドの凄いところは、まだ世界展開を確立していないからか価格の安さにあります。明らかに天然香料を使用していて、明らかに手作り品なのにメンズもレディースも30ユーロなんですよ。ただ、輸送費は高いのですが・・・。8本買うと55ユーロでしたが、本数ではそれほど変わらなかったので、たくさん買う方がお得ではあります。日本発売される日が来るとしたらこの香りは1万円は軽く超えると思いますので、今があり得ない価格だと納得して送料を含めても安いと受け取った方が良いと思います。僕が注文した際には2本が在庫切れで、「今から作るから数日かかっちゃうよ」と謝罪のメールを頂いたくらいに手作り感満載です。送付はUPSですので税金を1,000円ほど払うことになります。これは輸送の安心料だと思ってください。スムーズに追跡出来て安心なうちに届きます。郵便事情が果てしなく悪いイタリアなのに。商品が無事に到着したことを伝えると娘さんから「質問があったらいつでも聞いて♪」と連絡がありました。最後まで温かい小さな小さなイタリアのメーカーです。

■どこで購入しているの?

前々からproficeでは「入手経路を明記して欲しい」というご意見やご要望を頂いております。何故、どこで購入したのか記載していないのかと申しますと、「商品が入れ替わるから」です。僕が購入した場所で常にその商品が購入出来るわけではありません。取り扱い終了だったり、在庫切れ、廃番等様々な理由が考えられます。その都度ページを修正し更新していくことは不可能に近い作業ですし、無意識にそのサイトを推薦していまうことにもなります。二度と購入したくないというお店も中にはあったりするわけですからそれはなんとも避けたいですし。出来る得る限り正しい情報を・・・と考えると、管理できないのであれば記さないというのが僕の考えとなるのです。

購入先は割合で言うと以下となります。

1、海外のショップから購入したもの(ブックマークに全て記しています)
2、海外で直接購入したもの(次に行った際に売っているとは限りません)
3、頂いたもの(結構多いです)
4、国内サイト、百貨店等ショップから購入したもの(宣伝と受け取られるので記しません)
5、オフィシャルサイトから購入したもの(各ブランドページにて記しています)
6、その他(オークション等)

海外サイトはレートも商品も頻繁に入れ替わります。いつどこでいくらで購入したのかを記せば思い出として残りますが、買えないサイトに遷移したのでは気持ちよくありませんよね。(これまた困ったことに「では、どこで買えますか」という質問が後を絶ちません)気になるものがございましたらその都度商品を検索し、適切なサイトをお探し頂くのが1番近道ではないかと考えます。

■国内発売の新作ニュース

今月が新作やクリスマスコフレなどの発売ピーク月間ですので、来月はガタッと新作が減ります。

12/3 Le LABOから「Guiac 10」が新発売。こちらは前回のメルマガでも取り上げていますし、profice内にもすでにレヴューがあります。価格は通常品の倍と高いのですが、パルファムと同時発売されるオイル(マッサージ兼バスオイル)が緩やかに香って素敵です。ライン使いするにはとても高価ですが、やはりラインが美しいと言えそうです。ほのかな香りを長く楽しみたい人にぴったりなウッディムスク。

12/7には創設者の1人エディが来日し、代官山店でワークショップを開催します。定員は16名で要予約。(03-5459-2770)僕も一応出かけてくる予定でいますので、来月のメルマガでは報告出来るのではないかと思います。
12/5 Givenchyの「Absolutely Irresistible」が発売に。こちらは50mlが9,975円。12月だというのにキーノートはジャスミンと真夏の花を持って来ています。トップにはベリーが、ベースにはパチョリがいて、フロリエンタル風なのかもしれません。ボディパウダーとボディミルクも同時発売。 <12/10 Vivienne Westwoodから「Let it Rock」が新発売。すでに夏前に発売されて並行輸入品が出回っていますので新鮮味はないかもしれませんが、正規発売です。セックスピストルズの衣装を担当していた70年代後半のタフで力強い気持ちを、若い世代が大人世代に向かって反乱を起こす「ロック」に込めて作り出した香りで、当時を振り返り流行していた香りとして、ローズ、シダーウッド、サンダルウッドに少しのゼラニウム、そして大切なパチョリ。これらをブレンドしたものを腕につけて調香師に「これを基本に香りを作って欲しい」と言ったそうです。 30mlが7,350円。
12/26  L'Occitaneからは「Eau Maman & Bebe」というシアベビーウォーターが新発売。100mlが5,040円。ウォーターベースの肌と髪に使えるもので、フレッシュパウダリーな香り。ベジタブルグリセリンとシアバターも配合のようですね。香りのメインはアーモンドで、スイートアーモンド、フローラルノート、バニラ。 1/16 ChanelのCoco Mademoiselle にshimmering gelバージョンが限定で新登場。すでにチャンスや他の香りでは島リングバージョンが発売されていますので、それらと同じ感じだと思ってください。 肩などちらりと見える部分にピンクパールのグリッターを乗せることで華やかさを演出するというもので、45mlが10,500円です。(海外市価は65ドル)
1/25 誰も知らない間に先月Powder Flowersを国内発売していたMontaleよりRoyal Oudを含めて2種類が新発売となります。確か25日だったように思うのですが定かではありません・・・。銀座のエストネーションでひっそりと発売されていたWhite Oudの存在も知らない方が多いと思います。似た香りばかりですので1本どれかあれぎ十分だと思いますが、海外市価よりも国内価格は良心的ですので個人輸入より国内の方が吉です。(海外市価150ドル→11,000円)
12/5 Luca Turinの「Perfumes: The Guide」
これは香水ではなくて書籍です。今年の春(4月かな)発売された匂いの帝王のLuca Turinが発売した香水の批評本です。227社、1437個の香水を5つ星で評価したものなのですが、マスターピース(傑作)と評された香りを見るとこの方の趣味がわかります。ブルガリブラックとLe LABOのパチョリが同じ評価だったりすると微妙ですが、飽くまでもこの方の趣味での批評ですから。僕は5つ星の評価なんて気にしませんし、そのように優越を付けるつもりなんてさらさらありません。(需要もターゲットも違うから)傑作の中にCaronのパルファムが1つもないんです。その代わりにメンズのコロンが3つ入っているあたりどう考えても不公平な「好みの問題」としか言えませんが、なんだかんだ言って一応買ってしまうと思います・・・。今回のこの話題のポイントは、「このような書籍がスピード翻訳されて出版された」という事実です。今まで日本では無縁に思われてきたこういう書籍が「売れる」と思われたこと自体に時代の流れを感じて嬉しくなるのです。proficeが書籍化されたら484社、2,500個の批評になるわけですから改めて書き溜めたボリュームを感じずにはいられません。全て同じ人物の視点(好み)で評価された、という点がproficeと同じです。

■プレゼント (各3名様)

今回は上で取り上げましたレザーノートの製品を集めてみました。男性だとコートやジャケット、小物系の香り、女性だとカバンや靴でお馴染みの香りです。(約1.5ml×8種)

1、バーチタールの精油希釈
2、IFF社の香料「スエード」
3、レザーノートの調合香料
4、バーチタールを使用したTaure PerfumeのLonestar Memories
5、HeeleyのFine Leather
6、Etat Libre d'OrangeのVierges et Toreros

+ シークレット2種

応募はこちらから。(木曜日正午締め切りです→締め切りました)
profice SNSにご参加くださっている皆さまは、SNSのメッセージで頂いても結構です♪
今回も随分と長くなってしまいましたが、お付き合い下さいましてありがとうございました ! !

 

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