2019年9月よりスタートしたパリのパフューマリー。 正確にはスィバライトなんでしょうけど、表記上はシバライトで。 シバライトとは、南イタリアのカラブリア地方にあった古代ギリシア都市シバリス(Sybaris)のこと。

現在もイタリアにはシバリスという町があるのですが、紀元前720年に作られたこの都市は、2つの川による肥沃な大地と、海洋貿易で栄え、古代ギリシア人の間では、豪華で贅沢な快楽を満たすものの代名詞となったのだそう。世界中で最も素敵な場所であり、そこで暮らす人々の優雅で芸術的な暮らしへのオマージュとして生まれたブランドで、Antoine LieとLaure Santantoniによる4つのEdPでデビューとなりました。

このブランドの商品の特徴は、ウォーターベースのEdPという点にあります。近年ではBuly 1803のオートリプルと同じですね。マイクロエマルジョンと呼ばれるナノレベルで水分と油分を混在させる乳液状の液体で、ウルトラドロップと呼ばれる150ナノメートル(ナノ=1億分の1)の粒子でスプレーされます。それらがエタノールに劣らない持続性を発揮するのです。また、分子が小さく、エタノール溶剤ではないことから肌にも優しく、乳液のようにしっとりと広がります。でも、べたつきはありません。

こうしたエタノールに代わる水性溶剤は、危険物指定を逃れるための溶剤として各社が試行錯誤していますが、これもその1つと言えるでしょう。95%以上が水であり、可燃性が低いのですから。オイルもいくつかの植物性のものが使用されています。

75mのEdPが160ユーロで発売に。スタートしたばかりで販路もまだ決まっていませんが、来年にはいろいろと広がってくると思います。焦らずに待ちましょう。(17/09/2019)

オフィシャルサイトが日本への送付に対応してくれました。送料はスタンダードで20ユーロ、早いFedexは40ユーロ。サンプルセットもありますので、ご興味のある方は是非お試しを。(30/11/2020)

Special Thanks (Bottle提供) ■Maison Sybarite (from Paris)