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■カルボネルの100周年パーティー

 

 

2月のEsxenceに行く前の1月の段階で、CarbonnelのChris Mauriceから5月21日を開けておいてくれとメッセージが届きました。それは今年の5月21日でちょうど彼の会社が100周年だからだと言うのです。1000人規模の盛大なパーティーをする予定で、お土産にはXerjoffの限定品を予定しているから、と。

2月下旬に帰国するのに、5月にまた行くだなんてちょっと忙しすぎるし、何よりもパーティーのためだけにバルセロナに行くのは気が進まないと、断ろうとしていたのですが、航空券を調べてみて驚きました。なんと、Air Chinaだと往復が10万円ほどだったのです。いやいや、それでも京都より遥かにオーバーツーリズムなバルセロナですから、宿泊費の高騰も凄い。チケットは安くとも3泊したら10万円かかってしまう。

 

断ろうとメッセージを書こうとして手が止まりました。

 

それは、断る理由が宿泊費が高いから、交通費が10万円なのに参加しないということになってしまう。どっちも嫌だ!!
しかも、100年に一度のお祝いですよ。数年前に家族のゴタゴタがあり、胃潰瘍になりつつ頑張っていたChris。C de la Nicheを立ち上げて、親とは違う方向に進もうとしたChris。でも、結局Carbonnelは巨大であって、そうもいかないと和解、からの100周年でした。祖父の代に始まった稼業は父親が継ぎ、Chrisは3代目となるわけですが、父はニッチなフレグランス事業に良い顔をしていませんでした。でも、Chrisが10年かけて頑張ってXerjoffで成功して、一流の調香師として名をあげたことで和解にこぎつけたその経緯と苦労を知っているのに不参加ではいられない。例えパーティーで話は出来なかったとしても、参加するだけで応援していることになるわけだから、その表明くらい友人としてしなくては・・・。

ということで、Esxenceで正式なインビテーションを頂き、参加となったのでした。

 

 

 

パーティー会場は、ホテルではなく屋外のイベントスペースであるXavier Corbero。ギリギリでバルセロナ郊外に位置する場所で、ザビエル・コルビロはカタルーニャの著名なアーティストさん。ガウディに続く巨匠と言われていた方が手がけたイベントスペースで、ウエディングや各種イベントが開催されている場所になります。

 

 

スーツであれば平気だよね、と軽く考えていた5月。なんとドレスコードはビジネスフォーマルと、かなり固めなものでした。日本でビジネスフォーマルと言うとブラックスーツの上下にブラックタイですよね。結婚式ならホワイトタイでしょう。でも、スペインはどうなの? あれこれ考えて調べるもこれという正解が導き出せずに困ったのですが、よくよく考えたらカタルーニャに友人がいるではないか。これは聞くしかないでしょ、とメッセージをするとホワイトタイはお葬式で、企業なんかだとブラックスーツにネイビーのタイが良いとのこと。まず、間違いがないコンビだから、だそう。(ちなみに、主催からの注意として赤はNG指定でした)

ひと安心して出かけたバルセロナでしたが、前日になって気になったことがありました。それは参加時間。19:00〜2:30だったのです。深夜2:30に終わってどうするの? と思いますが、そこはタクシーで10分ほどの距離に宿泊を手配していたので良しとして、19:00スタートのパーティーに19:00に行くのはOKなのかどうなのか。遅れるのがマナーなのか、遅れるのはマナー違反なのか。

えー、考えることが多すぎる!!

 

 

19:00スタートだったため、午前中は行きたかった場所に出かけ、買い物をして遅いランチをして、一息ついてから着替えて出かけたパーティー会場。宿泊先からはトラムに乗って3駅ほどの距離でした。

これがエントランスだとはなかなか分かりづらい場所でしたが、スタッフ(Carbonnelの人たち)がいたおかげでスムーズにご挨拶。僕は日本人らしく10分前に到着したのですが、それはChrisに依頼されて持ってきていた荷物がたくさんあったから、パーティーで大混雑する前にスーツケースごと手渡してしまおうと考えていたのでした。それもスムーズに渡すことが出来て、お祝いも伝えられ、そこで一度エントランスはクローズとなりました。(開場が遅れるのは良くあること)

 

 

19:00を過ぎると徐々に人が集まりだし、エントランスでChrisにお祝いの言葉を伝えて入場、からのウェルカムシャンパン。

 

 

ブラックスーツが好ましいと明記してあったのにも関わらず、ライトグレーがいたり、スニーカーがいたり、ガンガンに光物のブラックスーツが登場したと思ったら、なんとDe Gaborのガブちゃん(Gabriel)だった!! (画像撮らなかったことが悔やまれる)

 

 

ブラックスーツの上限にネイビーのタイという友人の言葉はピッタリで、絶対に浮かないスタイルでした。これは本当に助かった。だって、主役を邪魔するわけにはいかないし、出来れば出席者全員で主役を目立たせてあげたい。(だから個人の主張などいらないという日本人的考え方)

 

 

海外でパーティーというと、パートナー同伴が基本ですから、必ずパートナーの有無を聞かれます。そこに1人参加はいかがなものかとアウェー感をひしひしと感じていたのですが、結果としては全然OKでした。何故ならば、友人たちがたくさん参加していたから!!

 

 

今回のパーティーのためにCarbonnelが用意したのは5つのカクテルでした。

 

 

香りをテーマとした、Carbonnel調香の香料を使用したカクテルが振舞われたのです。これが、本当に美味しくて楽しかった。

 

 

Erba Sourは、ウォッカベースで、ユズとエルダーフラワーが弾けるトロピカルなカクテル。
Trio de Rosasはウイスキーとジンベースで、ウード、アンバー、サフランにミルラ、ジャスミン、イランイランの濃厚なフロリエンタルに惜しげなくローズを過剰投入したカクテル。
Pearlはテキーラベースで、ベルガモット、サフラン、ナツメグに、フローラルノートとウッディムスクの男性的なカクテル。
Gold Spotはラムにバニラとアニスをベースに、カラメルが効いたグルマンな南米風カクテル。
Dirty Fougereはウォッカベースにチュベローズを合わせたフルーティーフローラル。オリーヴを添えてアロマティックなニュアンスを出したカクテル。

 

 

何を血迷ったか、最初の1つにTrio de Rosasを選んでしまい、あまりに可愛らしいスタイルでのけぞる。フローズンペタルを散らした上に香料を滴下し、最後にフレッシュな花弁を合わせる。

 

 

とてもとてもとてもローズな可愛らしいカクテルでした。それでけでは・・・とお願いしたのはGold Spot。こちらはカクテルの淵にカラメルを付けたグルマン系で、とても美味しい大人の味。えー、これ飲んでみなよ〜。

 

 

と、勧めたのはSanti BurgasのSantiagoくん。 彼も生粋のカタルーニャ人で近隣の街が拠点だし、何よりも彼の香水は全てCarbonnelが製造しているので、応援に駆け付けるのは自然なこと。

 

 

一番多く飲んだのはPearlでした。これは何と本物のサフランが浮かんでいます。なんと贅沢な!! と思うけれど、サフランはスペインが産地の1つですから、そこをケチるわけにはいかないでしょう。ライムっぽいシトラスにサフランが漂う、葉巻が似合いそうなカクテルでした。

 

 

 


まだ人が少ないけれど、とてもシックな大人のパーティーといったところ。

 

 

 


途中にMonegal Familyがいたり、著名な女性調香師さんがいたり。わかりますか?
こうして改めて見ると、ノーネクタイの人たちがいかに多いことか。ビジネスフォーマルが、日本で言う平服のような感じに思えます。グレーのスーツもいるし、何よりもワイシャツではなくTシャツの人も結構いるんですよね。

 

 

 

そこからは挨拶からの雑談。Sultan PashaAngelos Creations OlfactivesのAngelos Balamisと。今年のEsxenceにSultan Pashaは不参加だったので、一年振りの再会でした。Angelosはギリシアなので、アテネのパフューマリーを経営しているAngelaki姉妹にもお会いすることが出来ました。FBでつながっていたけれど、この日が初対面。アテネに来るならベストは9月よ〜!! とのこと。

 

 

インスタでつながっているeternalscentjourneyのRahul Agarwalとも正式にはこの日が初対面。

 

 

50歳を過ぎてもクロスフィットでガンガンに鍛えているディストリビューターのGiovanniと、Mutis - Nueva GranadaのDavidにも会えました。Giovanniはもう15年ほどのお付き合い。ベルトの代わりにスカーフを巻いているオシャレなイタリアン。

 

 

こちらは由緒正しい良家のイケメン、Pantheon RomaのLeone。 この日はパパと一緒に参加していたのですが、Pantheon Romaの最新作はブランドとして初めてChrisを起用した香りとなりました。実は数年前から彼にコンタクトしていたようです。

 

 

ドレスコードの指定の中で赤がNGだったのは、主人公が真っ赤だったから。

 

 

パーティーではEsxenceでお会いしたばかりの人たちも多かったけれど、ここ数年会えていなかった友人に会うことが出来ました。ビックリからのハグ。彼女は長くAtelier des Orsのスタッフを勤めていたMegan。今はBad Girls Perfumeの著者Sarah Coltonの元で仕事をしているそう。

 

 

そして主役はもちろんChris。何だかんだ、一番仲の良い調香師仲間かもしれません。Carbonnelの歴史をまとめた映像が流れると、参加者たちのテンションも上がっていく。お祭りですよ。

 

 


他にもArt Meets ArtのTanzyや著名なStephanie Bakoucheさんなんかもいらして。(インスタのラインナップを凄く褒めてくれた!!)
いろいろな国の様々な人たちが参加していたパーティーでしたが、皆さん、仕事の話、プライベートの話、これからの予測など、同じ業界人ならではの楽しい会話で盛り上がったのでした。

 

 

バルセロナに限らず、ヨーロッパの夜は長い。日の入りが20時とか21時になっている時期ですから、夜になったところで・・・

 

 

布で隠してあったそれを引っ張ると、新たなロゴが出現。このために参加者たちには花火が配られ、カウントダウンでの公開でした。本当に誕生日を祝う感覚です。100歳ですからね。

 

 

このロゴが新しいCarbonnelのロゴとなりました。思えば、前回Carbonnelを訪れたのは2017年でした。ということは8年前の時点でChrisはロゴを変えたいと言っていたのです。オリジナルはローズを模したものだったのですが、誰もローズだと気づかないじゃないかと。いや、でも新しいロゴもローズには見えないゾ。

 


(c)Carbonnel

 

特効を使用しての派手な演出でテンションマックスに。そこから、音楽を楽しんだり、会話を楽しんだり、

 

 

日本人は1人だけだろうと思っていたら、NeandertalのKentaro Yamadaさんがいらしたので、最後は彼と。そう彼もChrisに調香を依頼しているひとり。

この後は受付で引換証を提示して、サインをしてお土産である香水を受け取り、手配してくれたタクシーで帰宅となったのでした。帰宅時間は1:30 AM。何だかんだ、遅くまで楽しんでいたんですね。

 

本当に、本当に、おめでとう。

 

と、お祝いムードで完。となるところですが、僕は翌日も呼ばれていました。

 

 

10:00にタクシーで到着したのはCarbonnelの本社。というか工場。バルセロナ郊外にあります。あれ? ロゴだけでなくCarbonnelの書体も変わっていたんですね。

 

 

翌日に予定されていたのは工場の見学ツアーでした。スペインと言えば、南米に植民地が多かったことから、南米の人たちとのつながりが多く、彼は今、コロンビアなど南米のパフューマーにも力を入れているようです。その他アジアからはインドネシアの人たちもいらしてました。

 

 

僕は工場見学が2度目のため、最後尾から追い立てる役割で。その後、この日のメインだった新社屋の公開に。新しい工場とオフィスが完成!!

 

 

ではなく、まだまだ工事中。でもそれを公開するのが楽しいじゃないですか。シャンパンで乾杯し、中を案内していただく。新社屋は一回り小さい版な感じですが、打ち合わせスペースが大きく配されており、そうした需要の高さを感じました。Carbonnelは成長していますよ〜。

 

 

一通りの行事関係を済ませ、Chrisや従業員の皆さま、仲の良いスタッフの皆さまにご挨拶し、依頼していたサンプルを受け取り、タクシーで空港に。そこで終わりと思いきや、意外な最後が待っていました。

この画像の右側を空港のラウンジで見つけたのですが、なんと右側を投稿したのはPanteon ParfumのLeoneのお父さん!! パパFadelliです。なんと、こんなこともあるんですね。パパが3時間前に座っていたラウンジの同じ椅子に、僕が座っていたようなんです。慌ててパパに連絡して「ラウンジ広いのにどうして〜?」と大笑いしたバルセロナでした。きっと、Leoneもそこにいたんだろうな。

 

このパーティーだけのためにバルセロナに行くとなったら心が痛むので、バルセロナからどこかで仕事して帰れないかと白羽の矢を立てたのがGrasseでした。だから、この後はGrasseへ立ち寄り、少しだけミーティングをしての帰国となりました。

(09/06/2025)

 

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